占い詐欺と怪しげな動画の共通点、元ケータイショップ店員YouTuberが解説
9月21日、元ケータイショップ店員の「山d」(登録者数17万人)が「元ドコモ店員がゴールドタイガーで人が騙されるメカニズムを解説する」と題した動画を公開。SNSに出回っている動画に、人が詐欺に引っかかる仕組みを見たと解説しました。
ゴールドタイガーに見る人が騙されるシステム
山dは、元ドコモショップ店員のYouTuberで、押し売りやクレームに関する話題を投稿しています。
21日の動画で山dは、TikTokなどに出回っている、金色の虎が低い声で語りかけてくる怪しげな動画を取り上げ、「人が騙されるシステムが凝縮されている」と、感心しました。
この動画は、視聴者に「お前の苦労をずっと見ていたぞ、本当によく頑張ったな」「ついに我慢が報われ、莫大な富を得る」と語り掛け、その後動画を共有させたりいいねを促すというものです。金色の虎から「ゴールドタイガー」と呼ばれており、今年4月に初めて投稿された後、ネットミーム化してさまざまな派生型も生まれています。

山dは、「大前提として、これはまともな人を騙すつくりにはなっていない」と、お金に困窮している人が騙される動画と指摘します。
最初は視聴者に寄り添うような形で語り掛けていたゴールドタイガーは、突如として「この音源を今日中に使うのだ」「右下の丸いアイコンをタップ」といった形式的な指示を出し始めるのですが、山dによると、お金に苦しんでいる人はこれを本当に信じ、藁にもすがる思いで実行するとのこと。
普通はこんなのに騙されるわけないじゃんって思うじゃないですか。
しかし頭が弱い人は一定の割合で存在します。その人たちを刈り取れればいいんです。
100いるうちの5でも刈り取れればいいんですけど。すると、分母を増やす必要があるんですけども、だから広告打つんですよね。
と、ゴールドタイガーの狙いを解説します。
ゴールドタイガーは占い商法
指示に従えば「金運が上がる」と言い続けるゴールドタイガーは、「今やめたら今までの苦労が水の泡になる」と視聴者に訴えかけます。山dはこれを、「占い詐欺」と同じだと語り、大金を手に入れるためには今までのようにお金を払い続ける必要があると、洗脳するシステムだと分析します。
ドコモショップの店員として働いていた山dは、過去の経験から、「毎月の料金の支払いすらおぼつかない人に限って、占いの月額300円は絶対に外さないんですよ」と語ります。
困っている自分を救済してほしいという思いで占いにお金を払い続ける人は、慰めてくれる味方を欲しているという山d。ゴールドタイガーはこの心理にもつけこんでいて、「お前の苦労をずっと見ていたぞ」「世界中がお前を否定しても、俺だけはお前を認めてやる」といった言葉を用いているとのこと。お金に困窮している人は、「月額300円の占いを解約した方がいい」という山dの指示よりも、自分を肯定してくれるゴールドタイガーの支持を聞くようになると山dは解説しました。
山dは、ゴールドタイガーの動画のコメント欄が、「ありがとうございます。金運が上昇してお金が舞い込み心に余裕が出て家族みんな笑顔で幸せな暮らしになりますように」「宝くじ当たりますように」といった、真剣に願いを書く人であふれているのが怖いと述べました。
山dは、
このゴールドタイガーというコンテンツ、なんかね面白すぎて、映画1本見終わったぐらいの満足感がありました。なるほど、世の中で騙される人が絶えないのってこういうメカニズムなんだなっていうのを学べるわけですよ。
と、まとめ、最後に
みんな現実に立ち向かわなきゃいけないんだよ
本当にいつも言ってるし、これに尽きるんだけど、強く生きていこう
と、視聴者に訴えて動画を締めました。
コメント欄では「知らなかったわこんなのあるのね。ほんと勉強できるコンテンツで笑った」「新しい玩具が増えた時みたいな感覚で見てる」といった、山dと同じく俯瞰した目でゴールドタイガーを見ているという声が多く寄せられています。

記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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