山下美夢有、岩井姉妹…日本のルーキーたちは“全クリ”確定? 今週に第1回リシャッフル実施へ
<ブラックデザート選手権 事前情報◇30日◇ブラックデザート・リゾートGC(ユタ州)◇6629ヤード・パー72>
西郷真央メジャー制覇の興奮も冷めやらない中、今週5月1日(木)から、米国女子ツアーは次の戦いがスタート。非シード選手たちにとっては、今後の出場権を左右する大会になる。今季1回目の『リシャッフル』が行われるのだ。
リシャッフルとは、今季開幕時に選手たちに付与される優先出場順位を、シーズン中に入れ替える制度。日本ツアーなどでも行われており、序盤に出場機会が限られていた選手がチャンスを得る一方で、その逆のパターンもある。対象は非シード選手に限られ、シード選手はここまでの結果が振るわなくても、通年の出場権が約束されている。
では、13人が出場する日本勢の現状はどうなっているのか? そのうち対象になるのは、昨年末の予選会を勝ち抜いて出場権を得た、吉田優利、山下美夢有、岩井明愛、岩井千怜、馬場咲希の5人。そして結論から言うと、この5人はいずれも出場順位を大きく上げることになりそうだ。
米国女子ツアーでは、シード選手が『カテゴリー1』、生涯獲得賞金トップ20が『カテゴリー2』…というように、各選手は出場資格によりカテゴリー分けされる。上記の5人は、現状、昨年の最終予選会トップ25が入る『カテゴリー15』。しかし、今大会終了後のポイントランクで80位以内に入れば、『カテゴリー8』まで昇格することができる。
「シェブロン選手権」終了時点のポイントランクは山下が19位、岩井明愛は29位、馬場は54位、岩井千怜が59位、吉田が60位。吉田のポイントは118.1ptで、現在80位の選手(71.6pt)とは“46.5pt”差がある。通常の大会でこれだけのポイントを稼ぐには、47ptが得られる単独19位以上になることが必要。つまり、仮に吉田以下の選手が全員活躍したとしても、20ランクの差がひっくり返されることはないという理屈だ。
ちなみに81位以下だと、実質据え置きの『カテゴリー14』にとどまるため、まさにこのボーダーが“天国と地獄”の分かれ道だ。試合にまったく出られなくなるわけではないが、ウェイティング待ちのために会場へ行く…という精神的・金銭的な負担が大きくなり、スケジュール調整が難しくなるなど、デメリットは大きい。
今季はここまでランク105位の西村優菜や、106位の渋野日向子がなかなかポイントを伸ばせていないが、前述した通り、この2人はシード選手のため、ここからも通常の試合には問題なく出られる。
ただし、80位までの選手が得られる来季シードや、60位までのシーズン最終戦出場権確保のためには、ここから大きく順位を上げておきたいところ。秋には、ランキング上位者しか出られないアジアシリーズも控えている。最後の追い込みをかけるため、秋の陣にまったく出られない、という事態は避けなければならない。
今後、日本勢は“全員ボーダー内”という理想の状態を維持できるか。リシャッフル後の戦いも見逃せない。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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