亀田誠治流【心の整え方】「嫌なことは忘れていい」“ご機嫌”を保つ「ウェルビーイング」のススメ
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イチオシスト
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3月14日(土)~3月15日(日)に、テレ東人気番組のブースでウェルビーイング(※身体的・精神的・社会的に良い状態であること)を体感できる「テレ東 ウェルビーイングってなんだ?パーク」(東京ドームシティ・セントラルパーク)が開催され、スペシャルステージ「『音楽』って、なんかいい」に、音楽プロデューサーの亀田誠治が登壇。
「テレ東プラス」は、ステージを終えた亀田を取材し、ウェルビーイングについて、昨今の音楽業界についても話を聞いた。
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『ピース・オブ・マインド』な音楽を作りたい
――亀田さんはプロデュースするにあたり、“アーティストの個性”をどのように引き出していくのでしょう。
「アーティストが“新しい自分になりたい”というケースもあれば、“自分がずっと前から持っているものを今の時代に出したい”というケースもあり、それぞれ形は違いますが、僕の中では、その“お手伝い”をさせていただくという感覚です。
喉元まで来ている彼らの思いに沿って、サウンドデザインはもちろん、スタジオやミュージシャンを手配し、『こういうスタッフと組むと面白いかもしれないよ』という提案をするのが僕の仕事です」
――さまざまなアーティストと関わる中で、プロデューサーの亀田さんご自身がウェルビーイングであるために心掛けていることは?
「まずは“自分の心が平和な状態”であること。『ピース・オブ・マインド』という言葉が好きで、僕は常々、そういう音楽を作りたいと思っています。ただそういう音楽を作るのであれば、僕の心がウェルビーイングな状態じゃないといけない。だから自然と“自分で自分のご機嫌取り”はしているかもしれません。
例えば“しんどいなー”と心が泣いていたとしても、顔だけは笑ってみる、ここにヒントがある気がします。個人的に得だなと思っているのが、自分の顔。僕、元々ニコニコ笑っている顔だちなんですよ(笑)。“幸せなら態度で示そうよ”じゃないけど、自分から率先して“幸せ・ウェルビーイングな状態”をつくることを意識しています」
――たしかに、亀田さんはいつも笑顔でポジティブパワーにあふれている印象です。
「元々の顔が笑顔ということに加えて、もう一つ自然とやっていることがあって…。
嫌なことやつらいことがあっても、けっこう忘れてしまうんですよ。妻にも『あなた、あの時あんなに嫌なことがあったのに、よく平気でいられるわね』と言われますが(笑)、嫌なことは全部忘れちゃう。そうすることによって、自分の中で新たなウェルビーイングのスペースができていく…そんなイメージです」

――音楽のどんなところがウェルビーイングにつながるとお考えですか。
「音楽って“周波数・波動”なんですよね。“波動で伝わり、人と人をつないでいく”。その使命が、音楽にはすでにデフォルトとして備わっているんですよ。
1人でメロディーを口ずさむだけでも十分楽しいけれど、合奏になったり音源になったりすることによって、さらに心地よさや共感する思いが倍増する…それが音楽の魅力かなと思います。
こうして話していて思ったのは、ウェルビーイングという言葉がよくぞ出てきてくれたなと(笑)。この言葉があるおかげで、僕もこうして、音楽の在り方を説明しやすくなりました」
――音楽が人に与える感動には、どんな要素があるのでしょう。
「波動や周波数もありますが、“どこまででも飛んでいくことができる”というのと、メロディー、ハーモニー、リズムが融合することによって、聴く人の情景や心に寄り添うことができる。音楽は、聴く人の存在すべてを包み込んであげられる。
僕自身、落ち込む、うまくいかない時は山ほどあります。“あーどうしよう、しんどいなー”という時に、車の中で好きな音楽を聴くと、思わず感動して泣いちゃうことも(笑)。毎日のように音楽に救われて、力をもらっているなと感じます」
――これまでステージに立ってきた中で、印象的な光景は?
「僕らが演奏をすると、そこには笑顔だったり、感動して涙を流しているお客さんの姿があります。そして『この町に来てくれてありがとう!』という声援や喝采を受けた瞬間、アーティスト側も感動をもらいます。その感動をさらに演奏に乗せて、お客さんに届ける。このポジティブなエネルギー交換こそがウェルビーイングなんですよね」
心の中に「ウェルビーイング・ミュージアム」を“恐れを希望”に…
――アーティストの皆さんが、長く健やかに存在、活動していくために、プロデューサーの亀田さんが心掛けていることはありますか。
「まず“楽しい!”が大前提にあり、あとはとにかくアーティストの話を徹底的に聞くこと。僕の仕事の9割はヒアリングです。話し合う中で、アーティストもやりたいことが整理されるし、自分の中でもプロデュースのプランが立つ。ヒアリングにたくさん時間をかけて、あとはもう楽しく作っていくだけです。
穏やかでスマートでクレバーなアーティストの皆さんが持つ、でもその真ん中にある強烈な火の玉のような思いを受け止める中で、自分をいかにコントロールするか…。そんな経験の積み重ねで、今の自分のウェルビーイング力が養われたのかもしれません」
――サブスクやSNSの影響もあり、音楽業界もかなり変わりましたが、このような状況をどう見ていらっしゃいますか。
「個人的には、めちゃくちゃいい環境、いい状況が揃ってきていると感じています。若いアーティストの腕もハートも研ぎ澄まされていて、それは情報量が多いからだと思う。
YouTubeなど、みんな若い頃から自分のやり方でタッチポイントや音楽の表現方法を身につけていますよね。
例えて言えば“りくりゅう(三浦璃来選手、木原龍一選手)”。昔のフィギュアスケートでは、あんな技や演技は見られなかったでしょ?それと同じで今の音楽業界も、若いアーティストの皆さんは、昔のアーティストができなかったことがフィジカルでもメンタルでもできてしまうんですよ。その優秀さを、僕は光というか希望を持って見ているので、ここから先の音楽業界やアーティストは、本当に楽しみ。期待と楽しみしかない感じです。
一方、古くて不器用だけどいい表現をしているアーティストも、これはこれで絶対に残ります。両者の掛け算が、ウェルビーイングな音楽を生むのではないかなと思います」
――最後に、なかなかウェルビーイングが実行できず、落ち込んだまま切り替えられない人に向けてアドバイスをお願いします。
「人はたいてい“未来のことを予測して不安になる”んですよね。イライラしたり怒ったり…人を後退させるのは“恐れ”なんですよ。抜かれるんじゃないか、自分はダメなんじゃないか、この人はこういう考えを持ってるんじゃないか…。この“恐れ”が、ウェルビーイングな状態を悪くする。
でも実際問題、悪いことって、100考えたら実際に起きるのは1か2で、ほとんど起きない。起きないことに対して“起きるんじゃないか”“こいつは何かやらかすんじゃないか”とか考えるなんて、時間がもったいないですよね。だったらステキな過去に戻って“自分がうまくいった時のことや幸せだった時の気持ち”を思い出した方がいい。
自分の心の中にいい体験を蓄積する『ウェルビーイング・ミュージアム』を造って、落ち込んだら、そこに見学に行くといいのではないでしょうか。
あとは意識的に笑ってみる。シャワーを浴びて深呼吸でもいい。フィジカル面から変えていくのもいいかもしれません。
トラブルが起きた時に落ち込む人って、そのトラブル=自分のせいだと思っちゃうんですよ。だからトラブルが起きた時は自分のせいだと思わずに、“駅のホームの反対側にいる電車で起きていることだ”と考えるようにする。さらっと当事者意識をなくす。
遠いところで誰かが暴言を吐いたとしても聞こえないし、その人たちは最終的に反対側の方向へと走り去って行くので…(笑)。まずはそう考える訓練をして、“少しでも安心な心の状態をつくる”ことをおすすめします」
――今日からすぐに実践できそうですね。亀田さんが実行委員長を務める「日比谷音楽祭」(5月30日(土) / 5月31日(日))の見どころもお願いします。
「『日比谷音楽祭』は、誰もが無料で参加できる音楽祭です。最高のアーティストのライブを、垣根なしでみんなに体験してもらいたい。これもウェルビーイングに関係してくるんですけど、感動すると感受性が磨かれます。感受性が高まると想像力の種になる。そして、その想像力が目指す一番重要な目的は“相手の心を思いやる力”だと、僕は信じています。
相手を思いやる力によって生きやすい社会になれば、一人一人のウェルビーイングな時間もたくさん生まれる。これからもそういうイメージを大切に、音楽や『日比谷音楽祭』の活動を通じて、少しでも役に立てればいいなと思っています」

【亀田誠治 プロフィール】
1964年生まれ。日本を代表する音楽プロデューサー、ベーシスト。東京事変、Bank Bandのメンバー。これまでに椎名林檎、スピッツ、平井堅など数多くのアーティストをプロデュースしている。
「日比谷音楽祭」の実行委員長を務め、フリーで誰もが楽しめる音楽イベントの実現に尽力。
記事提供元:テレ東プラス
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