かつて世界1位に109週君臨…“台湾ゴルフ界の象徴”が日台共催大会を大歓迎 「台湾から米国へ行く選手が増えるきっかけに」
イチオシスト
<台湾ホンハイレディース 初日◇12日◇ザ・オリエントゴルフ&カントリークラブ(台湾)◇6720ヤード・パー72>
台湾で48年ぶりに行われる日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の大会を、“台湾ゴルフ界の象徴”もよろこんでいる。出場者のひとりで、メジャー5勝を含む米女子ツアー通算15勝を誇る元世界ランク1位のヤニ・ツェンは、ラウンド後、「すごくいいイベント。日本の選手と一緒にできることは素晴らしい」と切り出すと、そこからこの大会の意義を続けた。
11年2月から13年3月まで109週間連続で世界ランキング1位の座にも就いた37歳の影響力は、いまだ大きい。プレー中は多くのギャラリーを引き連れ、ラウンド後には記念撮影やサインを求めるファンが列を作るなど、コースで1番の人気を誇っている。1オーバー・9位という滑り出しには、「すごく難しいコースで、初日にこの成績ならいいと思う」とやわらかな笑顔を浮かべた。
日本でも2004年の「サントリーレディス」から12試合でプレーし、10年の「ワールドレディスサロンパスカップ」3位、「ミズノクラシック」2位などの成績を残している。そして「若い台湾選手にとってもいい舞台になる」と、この大会が“後輩たち”へのプレーにも好影響を与えると考えている。
今季は15人の日本選手が米ツアーでプレーしているが、その選手たちの活躍も当然ながら把握している。「私がアメリカをメーンにプレーしていた時は、まだ日本の選手は少なかった。でも最近は多くの日本選手がプレーしていることがうれしい。タレントもそろっているし、ポテンシャルも高い。正確で飛距離の出るショットを打つのが印象的よ」。日本ゴルフのレベルが高まっている現状を、その目でしっかりと確認している。
それだけに、なおさら今回の大会が台湾選手たちへの大きな刺激になることを期待する。「私もアマチュア時代には日本の選手とプレーする機会が多かったけど、プロになってからは減った。だから、台湾の選手たちにこういうチャンスがあるのは素晴らしいこと。台湾からアメリカへ行く選手が増えるきっかけになってくれたらうれしい」と自国の奮起を求めている。
自身は極度のスランプも経験。加えてでん部の手術など、故障とも戦ってきた。それでも、コースに戻り25年には予選会を通過した5月の「全米女子オープン」に、実に9年ぶりに出場。この時に注目を集めたのが左打ちに変えたパッティングだった。これを機に調子も上向きに。同年10月には母国・台湾で開催されたLET(欧州女子ツアー)「ウイストロン・レディスオープン」で優勝も果たしたが、これが実に11年ぶりの勝利だった。
苦楽を味わった時間を過ごし、今は「ゴルフをプレーできることがうれしい」と話す。そして、「これからもプロとしてプレーし続けたい」というのが、今の願いだ。「また日本でもプレーしたい」と言うとニッコリ。さらに、「私と一緒に戦ってきた日本選手たちに台湾にも来て欲しい。そうしたら食事などもできるしうれしいわ。どんどんリタイヤしてしまっているけど」と言って、また笑った。「これからも若い選手とプレーしていきたいわ」。貪欲な姿勢は、変わらない。
昨年は米国女子ツアーにも9試合に出場。ここからさらにその機会を増やすかもしれない。今回の試合でも左打ちパッティングで、初日に2つのバーディを奪った。台湾で『ボールの后』とも呼ばれるレジェンドは、この大会に大きな可能性を見出している。(文・間宮輝憲)
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