車の窓から顔や手を出すのは違反?罰金5万円のケースも
イチオシスト
車の窓から顔や手を出して走る行為は、状況や地域によっては違反となる可能性があります。
都道府県の道路交通規則によっては、5万円以下の罰金が科されるケースもあります。
車窓から身を乗り出すと「座席ベルト装着義務違反」と見なされるかも

ドラマやミュージックビデオなどでは、車窓から身を乗り出して風を受けている姿が描かれることがあります。
しかし、実際の道路では思わぬ違反や事故につながるおそれがあります。
道路交通法そのものには「窓から手や顔を出してはいけない」という直接的な規定はありません。
そのため、窓から手を出したからといって、直ちに道路交通法違反として検挙されるわけではないといえます。
とはいえ、この行為が推奨される行為であるとは言い切れず、状況によっては道路交通法第70条に定められている「安全運転の義務」に違反するおそれがあります。
安全運転義務では、ドライバーは確実に車を操作し、他人に危害を及ぼさないよう運転することが求められています。
窓から片手を出している状態は実質的な片手運転となり、とっさの場面でハンドル操作が遅れ、事故につながるリスクが高まります。
また、窓の外に意識が向くことで、前方や周囲への注意力が散漫になるリスクも否定できません。
なお、同乗者が窓から顔や手を出していると、サイドミラーの視界が遮られ、後方の安全確認が不十分になるおそれがあります。
そのため、同乗者が窓から身を乗り出している場合もドライバーの責任が問われる場合があるといいます。
各都道府県の道路交通規則で禁止されているケースも!

また、腕や顔を出しながら運転する行為は、地域によって明確なルール違反となる場合もあります。
実際、各都道府県の公安委員会が定めている「道路交通規則」において、窓から体の一部を出す行為が禁止されているケースは少なくありません。
たとえば、東京都道路交通規則の第17条4項「道路における禁止行為」には、以下のように明記されています。
「みだりに物件を道路上に突き出し、又は車両等の中から身体若しくは物件を出すこと」
つまり、東京都内の公道を走行する場合においては、ドライバーや同乗者が窓から腕や顔を出す行為そのものが規則違反となり、状況によって5万円以下の罰金が科せられるおそれがあるというわけです。
また、この規則は東京都に限ったものではありません。
たとえば、大阪府では「大阪府道路交通規則」の第14条5項において「進行中の車両等からみだりに身体を出し、又は物を突き出すこと」が禁止されています。
全国一律で禁止されていないからといって安易に行うと、走行している地域の規則によって検挙される可能性があることは念頭に置くとよいでしょう。
また、車窓から腕や顔を出す行為は、物理的な危険性から見ても大きなリスクが潜んでいます。
走行中の車は、道路脇の標識や電柱、ガードレール、街路樹などの障害物に接近して通過することがあります。
時速50kmで走行している車から出した手が固定物に衝突すれば、その衝撃は想像以上です。
最悪の場合、複雑骨折や切断といった取り返しのつかない大怪我につながるおそれがあります。
わずかな接触であっても、重大な結果を招く可能性があります。
さらに、すれ違うバイクや自転車、あるいは歩行者と接触してしまう可能性も十分に考えられます。
実際、過去にはパワーウィンドウの誤操作によって手や首を挟まれてしまう事故も発生しています。
とくに小さな子どもが同乗している場合、不用意に窓から手を出さないよう、チャイルドロックを活用するなどの対策も不可欠です。
実際、日本自動車工業会は「走行中、クルマの窓やサンルーフから顔や手を出すことがどんなに危険なことか、幼い子どもには分かりません。大人が厳しく注意し、絶対にやめさせましょう」と、子どもから目を離さない旨を注意喚起しています。
まとめ
開放的な気分を味わいたいからといって、車の窓から腕や顔を出す行為は、道路交通規則に違反するだけでなく、重大な事故につながる可能性があります。
一瞬の油断や“かっこつけ”が、自分や同乗者の安全を脅かすこともあるため、十分に注意が必要です。
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