「怖がっていたらどんどんダメなほうに」 岩井明愛が過ごす充実の“初フランス”生活
<アムンディ・エビアン選手権 事前情報◇10日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523ヤード・パー71>
今季日本ツアーで2勝を挙げている22歳の岩井明愛が、初めてフランスでの試合に挑む。日曜日に現地入りすると、月曜日に9ホールを回り、火曜日はオフに。そして開幕前日の水曜日は早朝からのラウンドで最終調整を行った。
オフの一日は「オリンピック博物館、あとはシヨン城、スイスに行きました」と観光を満喫した。「歴史を感じました。観光っていう時間がけっこうリフレッシュできるので、あるとないとでは全然違うなって思います」。大会を前に気持ちのケアはしっかりできたようだ。
初めてのエビアンリゾートGCは「グリーンとグリーン周りが難しいなっていう印象でした。外してしまうところによっては、大きいミスになりかねない」。アンジュレーションの効いたグリーンや芝の量が多くクラブヘッドが抜きづらいラフに警戒していた。
しかし、「怖がっていたらどんどんダメなほうに行ってしまうので、怖がらずに思い切って振っていって、結果(ラフに)行ったらそこから考えればいいかな」と、思い切りが最優先。用心しすぎてスイングに悪い影響を及ぼしたくはない。
『特に難しいのは?』と聞かれると、「全部です」と苦笑い。平均飛距離250ヤード越えのドライバーショットでも「185ヤード」が残るなど、セカンド以降で長いクラブを選ぶ場面も多く、チャンスにつけられる確率は日本のコースよりも少ない。そんなところに難しさを感じている。
今年、米国女子ツアーで戦うのはこれが5試合目。そのうち4試合がメジャー舞台だ。少しずつ環境に慣れて自身のパフォーマンスをしっかり引き出したいところ。「日本のトーナメントも同じように、ツアー初めは一日、一日全力で、めちゃくちゃ疲れる日々だった」と振り返る。「だんだん慣れてきて成績も出て、という感じだった。厳しいかもしれないですけど、いまは全力で集中して頑張りたい」。日本と同じように海外でも経験も増やして結果を残していきたい。
ここ最近、米ツアーでは日本勢の活躍が目立っている。「全米女子オープン」では笹生優花が日本人初のメジャー複数回Vを達成し、渋野日向子が単独2位。「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」では山下美夢有が2位タイ、渋野、西郷真央がともに7位の成績を残している。
「(日本勢の)同じ選手ができるから、そうやって自分たちにもできる希望を与えてくれるし、できるっていうように思わせてくれる。KPMGの山下さんとか刺激をもらっています」。同じ日本人の好結果を、前向きな気持ちに変えられている。
これまでの米ツアーでは予選カットはなし。最高位は「シェブロン選手権」の30位タイとなっている。「優勝を目指したいけど…(まずは)予選通過を」。初めての地で、まずは4日間戦うことを目標に挑む。(文・高木彩音)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。