そのSMS、本物?「Apple」かたる偽メッセージからPayPay送金被害が拡大【トビラシステムズ調査】
イチオシスト
デジタル社会の進展に伴い詐欺の手口が複雑化するなかで、現在、どのような詐欺が横行しているのでしょうか。特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社は、2025年11月に同社の調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開。今回は、迷惑電話番号やフィッシング詐欺の種別割合、詐欺でかたられるブランドの傾向、さらに昨今横行しているPayPayの送金詐欺についても見ていきます。

迷惑電話番号の割合は「携帯電話番号」が前月に続き多発

今回の調査結果から、迷惑電話番号における種別割合の推移について見てみると、「国際電話番号」が61.2%で横ばいに推移していることが判明しました。9月から10月にかけて大きく増加した「携帯電話番号」の割合は、11月も同水準で推移しているものの、21.4%となり前月比で1.7ポイント減少しました。

国際電話の着信件数ランキングについても見てみると、トップ5は、北米地域、国際プレミアムレート、イギリス、ロシア・カザフスタン、中国の順となりました。警察官をかたり捜査名目で金銭をだまし取る「ニセ警察詐欺」や通信事業者をかたる自動音声の詐欺、日本郵便をかたる詐欺電話なども確認されています。
PayPay送金詐欺にご注意を!

調査結果から、フィッシング詐欺SMSの種別割合について見てみると、これまで宅配事業者をかたるSMSを大量に送信していたマルウェアの活動が「Apple」をかたるように切り替えたことから、「その他」手口の割合が51%まで急増したと判明。「通信事業者」をかたる手口についても急増しており、一方で、「金融・決済サービス」をかたる手口は、前月比で17.9ポイント減少しました。詐欺でかたられるブランドについては、「Apple」「Mastercard」「docomo」「WhatsApp」をかたるケースが増加しています。

今回の調査から、「通信事業者」や「官公庁」をかたり、架空料金の支払いを求める偽SMSを使ってPayPayの送金画面へ誘導する手口が確認されました。携帯電話料金や水道料金の未払い、ごみの分別違反の罰金などを理由とする偽SMSが届き、リンクをタップするとPayPayのアプリに自動で遷移し、送金画面が表示されて送金を促される仕組みです。本手口は11月初旬に初めて確認されて以降、継続的に確認されており、十分な注意が必要です。
2026年以降も、こうした詐欺の動向を継続的に調査・共有していくことが重要だと言えるでしょう。
出典:【トビラシステムズ株式会社】
※サムネイル画像(Image:「トビラシステムズ株式会社」プレスリリースより引用)
記事提供元:スマホライフPLUS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
