ピカソの勝利宣言を一蹴。静かに闘志を燃やす井上尚弥が公式会見で“世界最強”への返り咲きを誓う【Lemino BOXING】
イチオシスト
サウジアラビアのリヤドで27日にゴングが鳴る『THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI』の記者会見が25日、リヤド市内で開かれた。メインイベントでスーパーバンタム級4団体統一王座の防衛戦に臨む王者の井上尚弥(大橋)、セミファイナルで同級進出第1戦を行う前バンタム級2団体統一王者の中谷潤人(M.T)ら出場選手が意気込みを語った。
試合が2日後に迫っても井上の落ち着き払った態度は変わらなかった。静かにマイクを握ると「この試合は自分にとって今後のキャリアをより加速させていく一戦だと思っている。試合内容でパウンド・フォー・パウンド1位に返り咲くという気持ちで臨みたい」と口にし、世界ナンバーワンの称号にふさわしい試合を自らに誓った。
挑戦者のアラン・ピカソ(メキシコ)はサウジアラビアの民族衣装姿で「ベルトはすべてメキシコに持ち帰る。明後日はサムライナイトではなく、アステカナイトにする」と前日に続いて高らかに勝利を宣言。父のアルフォンソ・トレーナーは「息子がすべてのベルトを手にする姿が目の浮かぶ」とこちらも高ぶった様子だった。
ピカソの発言に対する感想を求められた井上は「このベルトがメキシコに帰るということは100%ありません。ピカソとはスーパーバンタム級で必要な一戦だと思っているので土曜日に戦います」と涼しい顔で挑戦者の意気込みを一蹴した。
また、WBCスーパーバンタム級10位のセバスチャン・エルナンデス(メキシコ)と対戦する中谷は会見前に個別取材に応じ、「相手はパンチがあって、僕が組み立ててきたものが一発で崩される可能性が大いにある選手だと思う」と警戒心を示した。ただ、階級を上げて減量が楽になり「すべて順調」と言うほど調子は良さそうで、「楽しんでパフォーマンスしたい」とのコメントに実感がこもっていた。
今回のイベントには井上、中谷のほか、IBFスーパーフライ級タイトルマッチに出場する寺地拳四朗(BMB)を始め、今永虎雅(大橋)、堤麗斗(志成)という日本の誇る5選手が出場する。会見でコメントを求められた大橋秀行会長は「日本のサムライは逃げも隠れもしない。対戦相手にはその覚悟を持って試合に臨んでほしい」と宣戦布告した。
『THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI』は12月27日(土)17時よりLeminoにて国内独占生配信。ファイナル、セミファイナルは「Leminoペイ・パー・ビュー(PPV)」にて配信される。
文=渋谷 淳
写真=SECOND CAREER
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
