シェフラー対マキロイのチーム戦 1インチ差でシェフラーがプレーオフ制す「素晴らしいチームで戦えて最高」
イチオシスト
最後はわずか1インチ差の決着だった。17日、第1回「Optumゴルフチャンネル・ゲームス」が米フロリダ州のトランプナショナル・ジュピターで行われた。
世界1位のスコッティ・シェフラー(米国)率いるキーガン・ブラッドリー(米国)、サム・バーンズ(米国)、ルーク・クラントン(米国)のチームと、ローリー・マキロイ(北アイルランド)率いるシェーン・ローリー(アイルランド)、リー・ハオトン(中国)、ルーク・ドナルド(イングランド)のチームが対戦した。
さながら米国対欧州のチーム戦。現地時間午後7時30分からナイター照明の下で行われた勝負は笑いありの熱戦が繰り広げられ、最終的にはプレーオフにもつれ込む展開となった。47ヤードからのチップショット対決によるニアピン勝負の末、わずか1インチ(約2.54センチ)の差でシェフラー組が勝利した。
大会は、4人がリレー形式で1つのボールをプレーしホールアウトまでのタイムを競う『チームリレー』をはじめ、『ロングドライブ』『ショートゲーム』、さらに14本すべてのクラブでピンを狙う『14クラブチャレンジ』など、計5つのゲームでポイントが争われた。
序盤から主導権を握ったのはシェフラーのチーム。最初の3ゲームを連取し3-1とリードを奪う。しかし最後の“2ポイント制”のキャプテン対決では、200ヤード、175ヤード、150ヤードに加え、バンカー、チップ、パットで精度を競う勝負をマキロイが圧倒。これでポイントは3-3となり、勝負はプレーオフへ突入した。
プレーオフも白熱。47ヤードからのニアピン決戦で、先に打ったマキロイはピン左奥約6フィートに寄せ、続くシェフラーもほぼ同距離につけた。ルールオフィシャルが計測すると、シェフラーのボールは67インチ(約5.58フィート)。マキロイもほぼ同距離だったが、最終的な測定直前にローリーがシェフラーのボールを池に投げ込んでしまうハプニングも発生。最終裁定は「シェフラーが1インチ近かった」と下され、シェフラー組の勝利が決まった。
マキロイは「スコッティをやっつけたと思ったのに…」と悔しさをにじませつつ、「最後まで持ち込めたのは素晴らしい戦いだった」と胸を張った。一方のシェフラーは、324ヤードのビッグドライブで会場を沸かせたクラントンを称賛。「彼は今夜のMVP。素晴らしいチームで戦えて最高だった」と満足げに語った。
勝敗以上に、ファンを楽しませることが本質のテレビマッチ。その魅力を存分に示したエンターテインメント性あふれる一戦となった。(文・武川玲子=米国在住)
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