三つ巴の頂上決戦の裏で… 高まる日本勢によるツアー全勝の可能性
イチオシスト
<ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報◇3日◇東京よみうりカントリークラブ(東京都)◇7002ヤード・パー70>
賞金王が決まる国内男子ツアー最終戦。三つ巴の頂上決戦に注目が集まる中、今季を象徴するいくつかの数字にも目を向けてみた。
今季はここまでツアー初優勝者が11人誕生している。1973年のツアー制施行初年度を除けば、歴代4番目の多さとなる。73年以外では、最多が1981年の15人、続いて2018年の13人、1975年と1985年の12人と続く。
今大会の出場選手のうち、ツアー未勝利は吉田泰基、坂本雄介、イ・サンヒ(韓国)、細野勇策、原敏之の5人。いずれも最終戦に残った強者とあって、初優勝の可能性も十分にある。
なお、「日本タイトル」でのツアー初優勝はこれまで30例。だが、この大会での達成は最も少ない。その年の優勝者、賞金ランキング上位者などに出場資格が絞られるエリートフィールドということもあり、1973年以降ではわずか4人にとどまる。直近は2016年のパク・サンヒョン(韓国)。さらに前だと2013年に、宮里優作が劇的チップインパーで勝利を決めたシーンは、多くのファンに鮮烈な記憶として残っているはずだ。
ちなみに、初優勝者が最も多いタイトルは「日本ゴルフツアー選手権」の10人。2週前に2勝目を挙げた塚田よおすけも、16年に同大会でツアー初優勝をつかんでいる。続いて「日本プロ」が9人、「日本オープン」が7人となっている。
過去の傾向を踏まえれば、今大会で初優勝を挙げるハードルは高い。それでも、初Vラッシュが続く今季だけに、誰かがその壁を突破する気配もある。
また、国内開催のトーナメントに限れば、日本人選手が全勝するという前例のないシーズンになる可能性も残されている。韓国PGAツアーとの共同主管で韓国開催だった「ハナ銀行インビテーショナル」だけは南アフリカのショーン・ノリスが制したが、それ以外はすべて日本人が勝利している。
今大会の海外勢はソン・ヨンハン(韓国)とイ・サンヒの2人のみ。日本勢全勝のシーズンが生まれる確率はかなり高そうだ。
さらに、シーズンの初優勝者が全員日本人というのも初めての記録になる。1973年(15人)を除けば、これまでの最多は1981年と1997年の9人。今季の11人は、過去最多記録を更新した。賞金王争いはもちろん、こうした記録を知れば最終戦の面白さが一段と増すかもしれない。(文・齊藤啓介)
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