中野麟太朗は49位のほろ苦デビュー 上がり連続ボギーに「許せない」
イチオシスト
<三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日◇16日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
今大会がプロデビュー戦の中野麟太朗(早大4年)は「73」とスコアを落とし、トータル3オーバーの49位タイに終わった。本人が何より悔やんだのは終盤のプレー。上がり2ホールの連続ボギーを「許せない」と悔しがった。
ほろ苦いデビュー。そんな言葉がぴったりくるような最終日、そして4日間だった。この日は前日まで好調だったアイアンショットが安定せず「全体に右に行くことが多かったですね」。13、17番と前半のパー3はグリーンを右に外したところからボギーを叩いた。
選手の能力をグラフ化したチャートを思い浮かべ「どこかひとつが突出していても、ボクのチャートはその他が全体的に小さいなと感じました。きょうに関しては総合的に小さかった」。今大会は平均308.75ヤードで出場選手中5位。3日目まではアイアンも好調だったが、それを生かす総合力を発揮できなかった。
終盤の一打一打で、プロになったことを実感した。「お金のことを考えていたわけじゃないんですけど、一打の重みをヒシヒシ感じていました。アマに比べて、プロの一打はもっと重いなって」。
それだけに上がりの連続ボギーが悔しかった。「上がり3ホールでできればバーディをひとつ、少なくとも崩さずに終わりたかったのに、それができませんでした」。仮に上がり3ホールを1アンダーで回っていれば、イーブンパーの37位タイ。デビュー戦の印象は大きく違うものになっていたかもしれない。
来週も推薦で「ダンロップフェニックス」に出場する。「石川遼さんのジュニアの試合で回ったことがあるんですが、コースはあまり覚えていません。フェアウェイからなら比較的楽にグリーンを狙えると聞いたので、ティショットが大事。きょうのようなティショットでは勝てないし、上位にも行けないと思うので、まずそこから修正したいと思います」。悔しいラウンドの後でも、『このままでは勝てない』という言葉が出てくるのは心が折れていない証拠だ。
フェニックスの後は来季の出場権をかけてQTに挑む予定だが、まだシードの可能性も残されている。当確ラインは1000万円。今大会で54万6000円を獲得しており、次戦で単独4位(960万円)以内ならこれをクリアできる。
「本当は今週そのつもりだったんですけどね(笑)」。最後はこれまで口にしていなかった本音をポツリ。22歳の若武者らしく強気に、最高の結果を追い求めていく。(文・田中宏治)
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