畑岡奈紗が2年ぶり首位発進 「まだ初日」もミス撲滅ショットに手応え
イチオシスト
<TOTOジャパンクラシック 初日◇6日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
2018年大会覇者の畑岡奈紗がスタートダッシュに成功した。9バーディ・2ボギーの「65」と大きく伸ばし、2023年の最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」以来となる2年ぶりの首位発進。「まだ初日が終わったばかり。あす以降も戦略を立てて、いいプレーができれば」と表情は引き締めたままだが、調子を上げてきた終盤戦に手応えを感じる一日となった。
ボギーは前半の序盤に2つ叩いたが、「両方とも3パット」というグリーン上のミスもホールを重ねるごとに修正できた。2アンダーで折り返した後半は5バーディと爆発。10番は4メートル、14番は1.8メートル、18番は2メートルのチャンスにつけて、いずれもカップに沈めた。
米ツアー9年目の今季はここまで21試合に出場し、3週前の「BMW女子選手権」での2位、10月初旬の「ロッテ選手権」での8位など、トップ10に6回入っている。年間ポイントランキングは23位につけているが、本人に満足の色はない。
「先週のマレーシアでの大会は調子が良くなかったので、今週はショットの切り返しのタイミングやパッティングのアドレスのポジションなど、かなり修正した。きょうはうまくいったと思う」
まだ3日間競技だった2018年大会では、トータル14アンダーで優勝。「もう7年前なので、特には…」と話したが、「日本はギャラリーが多いので、すごく力になる。きょうも平日にもかかわらず大勢の方に応援してもらって、すごくうれしかった」と気持ちも入る。
2017年に宮里藍が現役を引退。そのバトンを引き継ぐかのように、同年から米ツアーで戦ってきた。翌年の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」で初優勝。通算6勝目を挙げた22年以降は勝利から遠ざかっているが、その間に年下の世代がメジャー制覇を果たすなど頭角を現し、今や日本勢は史上最強と言われる層の厚さを誇っている。
「日本から選手がどんどん出て、世界を目指せる環境になったことはすごくうれしい。先週は(山下)美夢有ちゃんが2勝目を挙げたし。私も勝ちたいと思います」
畑岡が制した22年の「DIOインプラントLAオープン」以来、日本勢の米ツアー優勝はすべて畑岡、渋野日向子ら黄金世代よりも年下の選手が挙げている。宮里藍の後を継いだパイオニアとして、世界で戦ってきた自負もある。ロケットスタートから狙うは優勝しかない。
「ショットでの大きなミスが減ってきた。あとはパッティングだけだと思います」。この日のパーオン率は88.9%(16/18)。切れ味抜群のショットでまずは首位発進。2年ぶりがあるなら、3年ぶりもあるはずだ。(文・臼杵孝志)
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