「私もダイヤモンド世代と呼ばれたい」 22歳・櫻井梨央が刺激にする高校時代同部屋の“盟友”
イチオシスト
<JLPGA最終プロテスト 初日◇4日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部 (岡山県)◇6464ヤード・パー72>
高校時代に切磋琢磨した仲間に追いつき、追い越したい。2度目のプロテストに臨んでいる22歳の櫻井梨央は、バーディとボギーが6つずつの一日に「出入りが激しいゴルフで」と苦笑いした。ただ、バーディ数は「ポジティブ」に捉えている。
「最初は緊張しました」。1番からスタートし、最初に来たのは4番のボギー。「それで落ち着きました。『いつも通り』だなって。バタバタせずに落ち着こう」。こう自分に言い聞かせると、そこからも出し入れを続けながら、10番から3連続バーディを奪った。11番パー5は残り110ヤードからの3打目を50センチにつける“OKバーディ”。そういったひとつひとつのプレーが、自信にもつながっていく。
前回プロテストを受けたのは2021年。茨城・明秀学園日立高3年時に初めて挑んだが、2次で1打及ばずに敗退した。「来年受けても落ちると思った」と、ここで方向転換。ゴルフ名門校の日大に進学したこともあり、ブランクが空いた。「大学で男子のトップ選手たちと会って、アプローチの打ち方とかは勉強になりました」。大学は、再びプロテストに集中するため中退し、今に至っている。
刺激になる存在がいる。明秀学園日立高時代の同級生には佐藤心結、小暮千広がおり、特に佐藤は高校3年時に寮の同じ部屋で過ごした仲だ。宮城県出身の櫻井は「練習環境がよかった」と茨城の高校に進学。そこで出会った仲間たちの活躍は、当然ながら気になる。「早く追いつきたい」という気持ちも、モチベーションになっている。
2003年世代は、他にも竹田麗央、櫻井心那、川﨑春花ら人材の宝庫で、ツアーでは“ダイヤモンド世代”とも呼ばれている。「私も早くダイヤモンド世代って呼ばれたい」。そう言ってニッコリと笑うが、しっかりと熱い想いも伝わってくる。
もともと目標に設定しているのは「毎日2アンダー」。初日はイーブンパー・31位タイと合格ラインの20位タイ圏外だったが、残りはまだ3日間もある。「きょうみたいにバーディは取れないと思う。毎日2アンダーをクリアしていきたいです」。今年の「日本女子アマ」で3位になるなど、実力の高さは言うまでもない。原石は“試練の地”岡山で磨かれ、ダイヤモンドになる。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
