ライトショアジギング（LSJ）超入門　PEラインとリーダーってどう結べばいいの？

ライトショアジギング（LSJ）を始めるにあたり、最初の関門となるのが「ノット（結び方）」である。どれだけ高価なタックルを揃えても、結びが甘ければ魚とのやり取り以前にラインブレイクしてしまう。逆に言えば、正しいノットをしっかり覚えれば、道具の性能を最大限に引き出すことができる。今回は、LSJ入門者がまず覚えるべき2つのノット――「FGノット」と「電車結び」について解説する。

（アイキャッチ画像提供：TSURINEWSライター・井上海生）

PEラインとリーダーの結束

釣りは、ラインとフック、スナップ、リーダーなどを結ぶ作業が必ず発生する。特にPEラインを使用するLSJでは、ショックリーダーとの接続が不可欠だ。PEラインは摩擦に弱く、直接結束しても強度が出ない。そのため、リーダー（フロロカーボンやナイロン）を間に入れる必要がある。

リーダーの結束が必須（提供：TSURINEWSライター・井上海生）

この「PEとリーダーの結束」が、初心者にとって最初の壁となる。適当な結び方ではすっぽ抜けたり、結び目がガイドに当たって飛距離が落ちたりする。正しいノットを身につけてこそ、はじめて釣り場に立つ資格があると言っても過言ではない。

FGノット

PEラインとリーダーを結束する方法として、現在もっとも信頼されているのが「FGノット」である。特徴は「細くて強い」。結び目がガイドに引っかかりにくく、キャストの飛距離を損なわないのが最大のメリットだ。

FGノットは、PEラインをリーダーに編み込むように巻き付け、その上からハーフヒッチ（片結び）で締めていく構造になっている。慣れるまで時間がかかるが、一度覚えてしまえば手が自然に動くようになる。

FGノットの基本手順

1．リーダーを折り返し、PEラインをその上に交互に巻きつけていく（10回以上）。
2．巻き終えたら、PEラインでハーフヒッチを数回行い、仮止めする。
3．最後にリーダーとPEを引っ張ってしっかり締め込み、さらにハーフヒッチを数回追加して固定。
4．結び目の末端をカットし、必要に応じて焼きコブを作る。

がんばれFGノット（提供：TSURINEWSライター・井上海生）

文字だけでは分かりづらいので、YouTubeなどの動画を見ながら練習するのが近道である。「FGノット　結び方」と検索すれば、分かりやすい動画が多数ヒットするので、まずは動画を見ながら一緒に結んでみよう。

電車結び

FGノットがどうしても難しい、もしくは時間がないときに役立つのが「電車結び」である。FGノットに比べると結束部がやや太くなってしまい、ガイド抜けが悪くなるが、結びの手順は非常にシンプル。風が強い釣り場や、急なラインブレイク時の現場対応として覚えておきたい。

電車結びの基本手順

1．PEラインとリーダーを20〜30cmほど重ねる。
2．まずPE側で、リーダー本線を芯にして4〜5回巻き付け、最後に通して締める。
3．次にリーダー側でも同様に、PE本線を芯にして巻き付けて締める。
4．両側の結び目を引き寄せて締め込むと、中央で2つの結び目がぶつかり、しっかりと固定される。

構造は単純だが、意外と高い強度が出る。ルアーキャストが控えめな近距離狙いや、小型青物狙いでは実用十分なノットである。

先イトが必要なシーンでも（提供：TSURINEWSライター・井上海生）

家で何度も練習を

ノットは現場でいきなりやろうとしても、焦ってうまくいかないことが多い。風が吹けばラインは暴れ、魚の回遊が始まっていれば焦りも募る。そういう場面で結び直しをしていると、貴重な時合いを逃してしまいかねない。

だからこそ、家でじっくり練習しておくことが重要だ。FGノットも電車結びも、最初は時間がかかるが、繰り返すことで手が覚えてくれる。テレビを見ながら、動画を流しながら、寝る前の数分間でも構わない。PEラインの端切れとリーダーを使って、何度も何度も繰り返す。練習あるのみ、である。

ノットは、釣りの中でも最も地味だが、最も重要な技術のひとつ。特にLSJでは、遠投と強引なやり取りが求められるため、結束の強さが釣果と直結する。FGノットと電車結び、この2つを確実にマスターしておけば、釣り場での安心感はまるで違う。ノットの壁を越えて、LSJの世界へ踏み出そう。

＜井上海生／TSURINEWSライター＞