佐藤大平、アイアンは“先輩”松山英樹のひと言がきっかけ 1W割れのアクシデントを乗り越えて初V【勝者のギア】
イチオシスト
<フォーティネット プレーヤーズ カップ 最終日◇2日◇成田ヒルズカントリークラブ(千葉県)◇7137ヤード・パー71>
選手会が主催する新規大会は、単独首位から出た32歳・佐藤大平が7バーディ・3ボギーの「67」をマーク。トータル20アンダーで逃げ切り、悲願の初優勝を果たした。クラブはタイトリスト、テーラーメイド、スリクソンの3メーカーの混成セットとなっている。
最終日はパー5で全ホールバーディを奪った。「ティショットが安定して、去年より飛ぶようになった。グリーン周りまでいけばバーディは取れる」と自信をのぞかせる。特に今季「調子がいい」という7番ウッドの活躍が光り、パー5の残り距離を完ぺきにカバーした。
初日終了後にはタイトリストのドライバー『GT3』フェース割れが発覚。「家が近いので取りに帰った」と、成田からつくばまで車を走らせて即座に対応した。2日目は自宅のスペアを使い、3日目にメーカーから新品が届いたが、「感覚が良くて特に不安もなかった」自宅のスペアを継続使用。アクシデントがあったものの、今季から使用する『24ベンタスブラック 6X』シャフトも安定した飛距離を支えた。
フジクラのツアー担当者は変更経緯をこう明かす。「昨年までは他社シャフトを使用していましたが、オフに『24 VENTUS BK』に変更してスピン量を落とすことに成功して、飛距離アップしました。試合でも感覚的に20ヤードほど伸びているとのことで、昨季よりセカンドショットの番手がラクになったようです」(飯田浩治氏)
アイアンはスリクソン『Z-FORGED』を5年間、継続して使用する。東北福祉大の先輩である松山英樹からの『これ、いいぞ』というひと言がきっかけ。「コロナ前にアメリカの松山さんの家で合宿をさせてもらったときに、アイアンを送ってもらった。それからずっと」と明かす。
マッスルバックながら、「フェースが大きくて安心感がある。キャビティと違って上っ面に当たっても強い」のがハマった。「マッスルだから抜けがいい」というのもお気に入りだ。
パターはスコッティ・キャメロン『M3 GSSプロトタイプ』。「一番最初に使ったのは中学3年生。キャメロン歴はけっこう長いです。(所持数は)う~ん、どれくらいだろう…。いっぱいあります(笑)。かっこいいし、使っていてテンションが上がるんですよね」と、先輩・松山譲りのマニアっぷりを発揮する。
今年からL字タイプに本格移行した。その理由をこう明かす。「もともとL字は練習用でピン型をずっと使っていたけど、そのL字がけっこうよかったので。そのモデル違いを今年から使っている。もともと使っていたピン型と同じ素材。朝の練習で使うのはピン型で、それで片手打ちとかして試合で使うのはL字なので、限りなく感覚が近い。それが選んだ理由でもあります」。
クラブは「あまり替えず、長く使う」スタイル。アイアンもウェッジも、同モデルを毎年、新しい溝のものへリフレッシュする。先輩・松山が言っていたことは正しかったか? という質問にも、「もちろんです!」と笑顔で即答。弟分の佐藤のクラブにも、絶大な影響力があるようだ。
【佐藤大平の優勝ギア】
1W:タイトリスト GT2(10° 24ベンタスブラック6X)
3,7W:テーラーメイド Qi35(15,21°24ベンタスブラック7X)
4U:スリクソン ZXiU(23°N.S. PRO MODUS³ S)
5I~9I:スリクソン Z-FORGED(N.S.PRO MODUS³ SYSTEM3プロトタイプ X)
46°:タイトリスト ボーケイSM10(〃 )
50,55,60°:タイトリスト ボーケイSM10 ウェッジワークス(DG EXツアーイシュー)
PT:スコッティ・キャメロン M3 GSSプロトタイプ
BALL:タイトリスト Pro V1x
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