ルーキー吉田鈴がシード獲りへ好発進 予選落ち知らずの秋を支える“傾向”と“対策”
 イチオシスト
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        <樋口久子 三菱電機レディス 初日◇31日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6690ヤード・パー72>
ルーキーの吉田鈴が7バーディ・3ボギーの「68」で回り、首位と2打差の7位タイ発進。9月以降は予選落ちなしの21歳が、初シード獲得へさらにギアを上げた。
1番パー5で4メートルを沈めてバーディ発進。7番からは3メートル、8メートル、7メートルを沈めて3連続バーディを奪った。「きょうはパー5で3つバーディが獲れて良かった。ボギーは3つ出しましたが、気にすることなくプレーできたと思います」と一日を振り返った。
来季のシード圏内となるメルセデス・ランキング(以下、MR)50位以内の攻防も、今大会を含めて残り3試合。現在MR52位とまさに渦中にいる吉田だが、秋に入ってからの勢いがすさまじい。
今季の開幕戦から「ゴルフ5レディス」までの24戦中予選落ち10回、トップ10入り1回で、メルセデス・ランキングは69位だった。しかし、「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」以降は、予選落ちゼロでトップ10入り2回。その他5試合もすべて30位以内と安定感抜群だ。
好調の理由を問われると、「傾向と対策ができています」と胸を張る。連戦でスイングが崩れていく“傾向”を把握し、その“対策”としてプロアマ中にキャディにスイングを撮ってもらったという。
「コース特有のコントロールショットをするときに体が止まって、腕が縮こまっていました。体と足を使って打つようにしたら良くなりました」と修正の成果を実感する。
ツアー通算7勝の男子プロ・今野康晴に師事し、二人三脚でスイングを作っている。ただ、今野はシニアツアーで戦う選手でもあり、帯同できる時間は限られている。自らの判断で修正できる力をつけたのも、成長の証しだ。
「シーズン前半はミスの原因が分からなかったけど、今はミスの傾向に対して修正できるようになりました」。例えば左のミスの場合は、下から入る、上から入るなどのクセを把握し、ラウンド中でも立て直すことが可能になった。
コース対策も万全だ。夏場は体力温存のため練習ラウンドを減らしていたが、それだと初めてのコースに対応しきれないことが多かった。今は入念にコースチェックをして「行ってはいけないところが分からない、ということはありません」と話す。
今週は「グリーンの傾斜が強いので、サイドや奥に外すと短い距離でも難しいパットが残る。手前手前で我慢する」。この攻め方が奏功し、好スタートにつながった。
ルーキーイヤーでのシード入りはもちろん意識している。「そこ(シード)ばかり見ないで、『優勝争いしよう』という気持ちを持てば、ギリギリじゃなくて大きいポイントが獲れると思います。きょうはトップ10入りを狙えるゴルフだったので、それを最後までつないでいきたい」。シードの壁を突破するため、ただ上だけを見て残り2日間に挑む。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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