オンライン試験中の不正防止技術に問い合わせ急増 AIが視線やまばたきを検知し分析
自宅でパソコンに向かい、インターネット経由でさまざまな試験が受けられるようになってきた。便利だが、もちろん不正の懸念も大きい。替え玉受験はもちろん、試験場で監督下にあるわけではないから、カンニングの可能性もある。パソコンを使った各種試験の受託運営や試験監視システムの開発を行うCBTソリューションズ(東京)には、不正防止技術への問い合わせが急増しているという。
採用試験やスキル評価の現場では、受験者が会場に足を運ばず、自宅や職場から受験できる「IBT(Internet Based Testing:オンライン試験)」の導入が進んでいる。一方で、「本人になりすまして別人が受験する」「外部と連絡を取りながらカンニングする」といった不正が問題化。SNSや匿名掲示板では、「○○試験の代理受験を請け負います」といった投稿が横行しているといい、2022年にはSNS経由のオンライン試験における“替え玉受験”摘発が全国で初めて報告された。
こうした懸念を背景に同社が開発した「Remoty AI+」は、オンライン試験(IBT方式)中の受験者の映像を録画し、試験後にAIが視線の動き、まばたき、顔の向き、姿勢、画面からの離脱などを分析。不審な兆候が見られるシーンを自動的にピックアップする検知サービス。その後、人間が抽出された映像を確認することで、見逃されがちな不正の兆しを精査するという。
この技術は、試験監督の業務負担を軽減しながら、公正な試験環境の確保を支援する仕組み。特に「目の動きから不正を見抜く」という分かりやすい機能が評価され、不正防止技術への問い合わせが3倍に増加しているという。
同社は、10月29日(水)~10月31日(金)の3日間にわたり幕張メッセで開催される「人材育成・採用支援EXPO 2025 秋 東京」に初出展し、この「Remoty AI+」を紹介する予定。
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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