唐沢寿明「苦手だなと思うことは…」【新ドラマ】「コーチ」俳優陣が“仕事に生かせるマインド術”明かす
▲写真左から、関口メンディー、木村多江、唐沢寿明、倉科カナ、犬飼貴丈、阿久津仁愛
ドラマ9「コーチ」(毎週金曜夜9時)の記者会見が行われ、主演の唐沢寿明をはじめ、倉科カナ、犬飼貴丈、関口メンディー、阿久津仁愛、木村多江が登壇。ドラマのテーマになぞらえ、それぞれの人生観を明かした。
唐沢が"コーチング料"を請求!?
さまざまな悩みを抱える若手刑事たちが、警視庁人事課から派遣された謎の男「コーチ」の的確なアドバイスによって、刑事として、人間として成長していく姿を描く異色の警察エンターテインメント。
主人公・向井光太郎を演じる唐沢は、約7年ぶりのテレ東連ドラ主演。「悩んでいる人たちにヒントを与え、進むきっかけを作る役。今までそういうパターンはなかった」と役どころを説明。
“冴えないおじさん”を表現するため、白髪を結い、髭を生やしたビジュアルについては、「自分と似てるかっていうと、全く違いますよね。普段はすごくかっこいいんで(笑)」とコメントし、会場を笑いに昇華させた。
年上の部下との関係に悩む中間管理職の係長・益山瞳を演じる倉科は、「いろんなものを背負っていて、それゆえに硬くなっている女性」と役の印象を。自身との共通点として「なんでもかんでも自分一人でやっちゃうところは似ている」と明かした。
「もしも向井が実在したら、何をコーチしてほしいか」という質問に、倉科は「真面目すぎると言われるんです。マネージャーさんにも『もっとわがままになっていいんだよ』と言われるんですけど、なかなかできなくて」と悩みを吐露。唐沢は「俳優は、根底は真面目じゃないとダメ。だからそれでいいんじゃないですかね。はい、1万5000円!」とまさかの“コーチング料”を請求し、一同爆笑!
取り調べで自供を引き出せず悩む若手刑事・所貴之役の犬飼は、「健康面をコーチしてほしい」と切望。30代になり健康を意識しはじめたが、どの情報が正しいのか迷ってしまうそうで、「ベジファーストは意味がないとか、日光に当たった方がいいとか、当たると肌が老化するとか。だから間を取って、野菜は食事の中間に食べるし、曇りの日にめちゃくちゃ出歩く」と語り、会場の笑いを誘った。
サイコロトークで撮影裏話
サイコロの出た目に書かれたお題について話す"サイコロトーク"も。
感情の起伏が激しい刑事・正木敏志を演じる阿久津が出したのはサイコロの1で、お題は「誰かから受けた『コーチ』で心に残っていることは?」。
芸能界入りのきっかけとなった「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で告白の芝居をする審査があり、その練習で親が相手役を務めてくれたことを明かした。
「反抗期だったので気まずかったけど、親は堂々と楽しんでやってくれて。本番当日、『練習したことを信じて、大胆にやってこい』と言ってもらったんです。そこから、自分の心を開くことを心がけています」と、俳優としての原点を振り返った。
体が大きいため尾行に失敗し、自信を失いかけている刑事・西条猛樹役の関口は、「最近思わず2度見してしまったこと」というテーマで、唐沢にまつわるエピソードを披露。
撮影後、唐沢の帰る速さに驚いたそうで、「早く帰るのは結果を出す人にしか許されない特権。そのかっこよさに2度見してしまいました」と語った。
これに唐沢は「ただ早く帰りたいだけよ(笑)。君は体が大きいから、着替えるのに時間がかかるだけじゃない?」と切り返し、またもや会場には笑いが。
それぞれの壁の乗り越え方
「人はどうすれば挫折を越え、変われるのか」というドラマのテーマにちなみ、記者から「どのようにして壁を乗り越えているか」という質問も。
唐沢は「苦手だなと思うことは、とにかくやってしまうこと。挨拶一つにしても、一度やってしまえば簡単なこと。自分が変わらないと周りは何も変わらない…それに気づいたことが、俳優としての糧になっている」と明かした。
倉科は、デビュー当時の舞台経験がトラウマになり、「舞台に立つのが怖くなっちゃって」と過去の苦悩を明かす。
「でもここで辞めたら、この先の挑戦も怖くなると思って、事務所に『年に1回舞台を入れてください』とお願いして続けていたら、舞台がすごく好きになった。小さなステップを踏むことも、壁を乗り越える方法かもしれません」と、挑戦し続けることの大切さを語った。
犬飼は「自分の失敗は、地球規模で見ればほんのわずか。悩みも小さく感じる」と独自のマインドセット術を明かし、「そういう考え方もあるんだね」と唐沢も感心。
向井の過去を知る謎多き上司・富永由里を演じる木村は、「落ちるところまで落ちると、あとは進むしかないところが必ずあって、そこを待つしかない。挫折したことを糧にする。人生は振り子のように、いいことと悪いことが交互に動いているから、“辛いことの後にはきっといいことがあるだろう”と前向きに捉える」と人生観を明かした。
最後に唐沢は、「刑事ものですが、驚くシーンや派手な仕掛けはありません。それでもとてもいい話で、最後には気持ちがすっきりする作品です。若い刑事たちの成長もぜひ見てほしい」とメッセージを送り、会見を締めくくった。
(取材・文/みやざわあさみ)
【第1話】
池袋西署の係長・益山瞳(倉科カナ)は若くして管理職になり、年上の部下を抱えやりづらさを感じていた。そんな中、人事二課から新入りが来るという異例の辞令が。現れたのは冴えない見た目のおじさん、向井光太郎(唐沢寿明)。経歴は謎だらけだが、刑事としては、やけに有能。その捉えどころのなさに瞳は困惑する。
彼が配属された理由とは?そんな中、ある一軒家で殺人事件が発生。瞳が現場に駆け付けると既に向井の姿があり…。
記事提供元:テレ東プラス
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。