小田急の御殿場線直通70周年 ロマンスカーミュージアムで企画展「Spirit Express~箱根、富士、その先へ~」スタート(神奈川県海老名市)

東京から電車で静岡方面に向かう場合、一般的なのは東海道新幹線や東海道線の利用。しかしコアなファンならもう一本、小田急から御殿場線に乗り入れる新宿~松田~御殿場~沼津のルートを思い浮かべるかもしれない。
小田急の(国鉄)御殿場線への直通運転は1955年10月にスタートし、2025年で70周年。小田急海老名駅に隣接する小田急ロマンスカーミュージアムでは2025年10月1日から、企画展「Spirit Express~箱根、富士、その先へ~」が始まった。同年12月1日まで。
御殿場線乗り入れの歴史などはミュージアム展示をご覧いただくとして、70年前、最初に乗り入れたのは小田急のキハ5000形気動車。小田急は電化済みながら、当時の御殿場線は非電化だった。
1968年に御殿場線が電化されると、小田急からは初代ロマンスカー3000形(SE車)の「あさぎり」が御殿場へ。JR発足後の1991~2012年には、新型ロマンスカーの20000形(RSE車)が沼津まで直行した。現在は60000形(MSE車)が、特急「ふじさん」として新宿から御殿場に直通する。

ロマンスカーミュージアムの企画展では、キハ5000形をはじめ歴代車両を紹介するパネルのほか、愛称名のヘッドマークや部品を展示。御殿場線から小田急に乗り入れた、JR東海371系の足跡もたどる。
期間中のスペシャルイベントが11月2~3日の「吉久館長と行く!MSEの謎探検隊」。小田急で車両設計に携わったキャリアを持つ吉久治朗館長がMSEを解説するほか、ミュージアムに隣接する海老名電車基地での車両見学も。
もう一つ、東海道線と御殿場線の歴史を解き明かすのがゲストに迎える、JR東海リニア・鉄道館の岡部仁館長。11月1日開催の「丹那トンネル開通までの東海道~東海道本線としての45年~」と題したトークで、御殿場線栄光の歴史を振り返る。
このほかSE、RSEへの特別乗車体験も。一部イベントは有料で事前申込制。企画展の詳細はロマンスカーミュージアムのホームページで案内している。
記事:上里夏生
記事提供元:鉄道チャンネル
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