「神様」との18ホールで感激 不振に悩む吉本ひかるにしみた“藍の教え”
<スタンレーレディスホンダ 事前情報◇9日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6435ヤード・パー72>
プロアマ戦に出場したツアー通算1勝の吉本ひかるが、クラブハウスに戻ってきたあと取材に応じ、感激の表情を見せた。その理由は、同組にいたゲストのひとりが宮里藍だったからだ。「(一緒に回るのは)初めてです」と、思い出に残る一日になった。
なによりも「このタイミングで」というのが、吉本にとってはありがたかった。シード選手として迎えた今季は28試合に出場し、予選通過はわずか8試合。メルセデス・ランキングは113位と苦しんでいる。
「調子が全然良くない時にご一緒できて、いろいろ話も聞けて、すごく良かったと思います。今悩んでいることとか、現役時代どういう風にやられていたのかとか、そういう話もできました」
同組になることを知ったのは前日。こちらもプロアマにゲストとして参加した有村智恵とすれ違った際、『あした藍さんと一緒だよ』と声をかけられ、緊張感が一気に高まったという。だが、「こんなに間近で(プレーを)見たのは初めて。いろんな質問をしても気さくに答えてくれました」と、それもすぐにやわらいだ。
宮里は「彼女なりに色々あるとは思う。他愛もない会話をしました」と詳細こそ明かさなかったが、吉本にとっては今後へ向けて充実の時間に。宮里が現役を退いたのは2017年。その年の夏に、吉本はプロテストに合格した。入れ替わりのようなタイミングだったこともあり、「ゴルフをしてきて、藍さんと回れるとは思ってなかった」とも話す。
吉本ら黄金世代やそれに近い世代の選手に『憧れの人』を聞くと、“宮里藍”という答えが多く返ってくる。吉本もそんな“藍チルドレン”のひとりで、「“神様”というか、そういう存在」と笑顔を浮かべる。米ツアーに渡った直後など、宮里も現役時代、不振に悩まされたこともある。そんな人物からのアドバイスとあって、ひとつひとつの言葉が自然と身にしみた。
この大会には過去8度出場し、直近の2年間は5位タイ(23年)、7位タイ(24年)と上位で終えている。「大会も好きだし、コースも大好き」と、復調のきっかけを見つけるには最適な3日間だ。「まずは予選通過ができるように。楽しく、完璧主義になり過ぎないようやっていきたい」。“神様からの教え”を、しっかりと生かしていく。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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