井上尚弥選手が“キャリア最大の強敵”を相手に挑んだ世界戦の舞台裏に密着「ワンランク上の井上選手が見られるんじゃないかな」<THE DAY ~勝負の日~>

「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」はLeminoで配信中
完全時系列の新感覚スポーツドキュメンタリー「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」の第2回が9月25日、Leminoで配信。第2回では、9月14日に行われたボクシング「4団体統一世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ」に密着。王者・井上尚弥選手とウズベキスタンのムロジョン・アフマダリエフ選手による“世紀の一戦”を支えた裏方たちの働きに着目し、その舞台裏に迫った。(以下、ネタバレを含みます)
スポーツのリアルを描き出す完全時系列のドキュメンタリー
「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」は、スポーツテレビ局のJ SPORTSが制作を担当するスポーツドキュメンタリー。試合日に密着して、全ての出来事がリアルタイムで進行していく様子を複数台のカメラで同時収録。スポーツの奥深さや、アスリートをめぐるスポーツのリアルな物語を時系列で描き出していく。
第2回では井上選手とアフマダリエフ選手、さらに井上選手が所属する大橋ボクシングジム・大橋秀行会長、実況の赤平大アナウンサー、解説を務める長谷川穂積氏、施設運営責任者の崎原徹氏らに密着。井上選手が挑んだ、世紀の一戦の舞台裏を追っていく。
朝6時22分、崎原氏が会場の愛知・IGアリーナに到着し、施設内を点灯。機材車両の停車位置を1台ずつ確認した後、生配信を担当する技術チームとの連携を確認。会場内をくまなく見て回り、開場に備える。
朝9時37分には、会場の構造を把握するために会場入りした赤平アナが、「さすがIGアリーナですね。最新の設備とは聞いていましたけど」と感心しつつ、実況席へ。そしてリングサイドの幅を確認し、「例えば、井上選手がまぶたの上をカットしたとしたら、1分間の間に情報を取るために、ここ(実況席から赤コーナーまで)を走らなきゃならないんです。お客さんの邪魔にならないよう、狭いと屈んで走らなきゃならないので、こういう所も確認しています」と話した後、選手紹介の文章を精査する。
「長らくこの仕事をしている者としては、井上尚弥というボクサーが『もしかしたら衰えているのではないか?』と世界中から言われている中で、彼がどういうパフォーマンスを見せるのかというのが、専門的な見方をすれば注目ポイント」という赤平アナ。
「何パターンかあり得ると思うんですけど、“本当に衰えてしまっている”または“今までどおり強かった”または“バージョンを変えてきた”。僕は『第三の道があったら面白いな』と思っていて、違う井上尚弥の戦い方をやっていくと、“井上尚弥・第二章”がこれから始まる可能性があるなと思っているので、今日僕はそっちに注目したいなと思っています」と、期待を明かした。

「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」第2回より
世界が注目する“世紀の一戦”が幕を開ける
昼0時31分、会場入りした大橋会長は「ボクサー生活で1番緊張しているかもしれないですね。眠れなかったというのも今回初めてです。試合に対する緊張とワクワク感、それが入り混じった心境」「厳しいし、難しい試合になると思うんです。でも、最後は気持ちで勝ってもらいたい」とコメント。
昼0時46分には、長谷川氏が会場に到着。元ボクサーとして「井上選手が勝つことはもちろんなんですけど、けがなく終われば良いかなと思ってます」と選手を気遣う。
その後、アリーナ内を見て「ラスベガスの会場みたいです。世界的なスターになっている井上選手にふさわしい会場だと思うので、これからこの会場がビッグイベントの会場になるんじゃないかなという雰囲気は感じられます」と、興奮気味に話す長谷川氏。
「アフマダリエフって素晴らしい選手だと思うんですけど、井上選手って相手が強ければ強いほど自分もさらに強くなれる選手だと思うので、今回相手が強い分、ワンランク上の井上選手が見られるんじゃないかな」と試合の展望を語った。

「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」第2回より
夜8時13分、ついに試合開始のゴングが鳴り響く。第1ラウンドでは、慎重な立ち上がりを見せる井上選手。“倒すボクシング”ではなく“勝つボクシング”に徹底し、第6ラウンドからは王者の貫禄を見せていく。井上選手が左ボディーの連打を放ち、アフマダリエフ選手は防戦一方。
井上選手は相手のパンチを誘ってのカウンター狙いなど、技術戦に特化した玄人好みの試合運びを見せ、最終ラウンドを終える。技術でも相手を圧倒した井上選手が判定で勝利し、“史上最強の挑戦者”を退けた井上選手に対して、赤平アナは「井上尚弥は衰えてはいません。まさに進化した井上尚弥」とコメント。長谷川氏も「僕はこういう技術戦が好きだし、KO勝ちも良いんですけど、それ以上の価値がある試合だったんじゃないかなと思います」と評した。
リング上での勝利者インタビューで、「アウトボクシングもいけるでしょ? 誰が衰えたって?」と会場を盛り上げる井上選手。「(KOで)倒しにいきたい気持ちはすごくあり、そんな気持ちをグッと抑えながら、判定決着に考えをおいて戦っていました。今日はこの戦い方が大正解だったと思います」と試合を振り返る。
初のボクシング世界戦という大きな興行を終えた崎原氏は、ディレクターから「どういうアリーナにしていきたい?」と問い掛けられ、「今までにないアリーナ。今までのアリーナを超えていく。それに近づける。もっともっと良いものにしていく」と今後の展望を明かした。
【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】

「THE DAY ~勝負の日~ J SPORTS Documentary Series」第2回より
記事提供元:Lemino ニュース
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