同門の15歳アマもライバル「怖いもの知らず」 菅楓華は4打差まくって“史上初の快挙”へ
<日本女子オープン 3日目◇4日◇チェリーヒルズゴルフクラブ(兵庫県)◇6616ヤード・パー72>
先週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で初優勝を挙げた20歳の菅楓華が、2週連続優勝への可能性を残す「68」で3日目を終えた。首位と4打差のトータル11アンダー・4位タイから、“ツアー史上初”の快挙を目指す。
「ショットが安定して、チャンスにつけられた」という言葉通り、5つのバーディはしっかりとピンに絡めて奪ったもの。最初のバーディは、後方ティを使い442ヤードに設定された5番パー4だった。2打目でも残りは212ヤードという難セッティング。そこで3番ウッドを振り抜くと、2メートルにつき、それを決めた。7番で4メートル、9番では1メートルを沈めて伸ばし合いに食らいつき、「いいラウンドでした」と納得の表情を浮かべる。
ようやく手にした1勝の経験も生かしたい。先週は2打差をひっくり返しての勝利だった。今回も追う立場だが、「ビッグスコアも出るコース。先週も最後まで諦めなかった。それはあすも大事」と、あくまでもメジャー優勝をにらみながらラウンドを続ける。
追いかけるうちのひとり、2位につける15歳のアマチュア廣吉優梨菜(ひろよし・ゆりな/福岡第一高1年)は、同じパターコーチの平田智氏に習う、いわば“同門生”。去年の12月には、宮崎での合宿をともにするなど、関係は近い。
「パター、特にラインの読みが上手。入らなくても、カップの近くを通過するし、入ってもおかしくない」。その技術の高さをよく知っている。さらに「若い選手は怖いもの知らず。どこからでもピンを狙ってくる」というアグレッシブさも警戒。菅も“若い選手”ではあるが、さらに下の世代もライバルとして戦っていく。
初優勝から連続で勝利を挙げた選手は、1988年のツアー制度施行後では昨年の竹田麗央や22年の岩井千怜ら女子ツアーで過去4人いる。ただ、そこにメジャーが絡んだケースはない。「メジャーで勝ちたい気持ちはあります。勢いもそのままでいけると思います」。その言葉通りになれば、快挙になる。
日本一を争う会場の雰囲気も「こういう経験はなかなかできない。決勝ラウンドは2サム(2人1組)で楽しんでます」と、背中を押してくれる。スタート時間は最終組の2組前の午前11時33分。今週も後続のプレーを見守り、最後は歓喜の瞬間に酔いしれたい。(文・間宮輝憲)
【初優勝連続優勝記録】
西田智慧子:1990年「宝インビテーショナル」→「富士通レディース」
表純子:2005年「シャトレーゼクイーンズカップ」→「スタンレーレディス」
岩井千怜:2022年「NEC軽井沢72ゴルフ」→「CAT Ladies」
竹田麗央:2024年「KKT杯バンテリンレディス」→「フジサンケイレディス」
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