柔らか過ぎるけど“芯”がある! ネクヒロ・久世夏乃香はなぜ細くても240Y超えを連発できる?【プロコーチが解説】
プロテスト合格を目指す選手たちが活躍する「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」。全17戦のうち10戦が終了し、10月7日から11月の最終戦まで毎週試合が開催される。シーズン後半戦をより楽しむために、注目選手のスイングを中継で解説も務める天沼知恵子が分析。今回は、現在開催中の「日本女子オープン」に出場し、初日をボギーフリーの3アンダーで回った久世夏乃香(くせ・かのか)のスイングを取り上げる。
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久世選手は、柔軟性が高いスイングだなといつ見ても思います。トップのときに腰のラインが90度ほど回り、肩のラインはそれ以上に回っています。この柔軟性はネクヒロ選手の中でも突出していると思います。
特徴的なのは、ここから上半身と下半身がほぼ一緒に回っていくこと。切り返しはわずかに下半身が先に動いていますが、インパクトでは上半身がしっかり追いついています。背中の筋量があるので、あれだけ深く回っても素早く戻せているのでしょう。体の横側の筋肉(ワキ腹などの筋肉)もかなり強いと思います。アマチュアが深いトップを作ると、ダウンスイングで右に倒れがち。久世選手は体の横側の筋肉が強いので、軸がまったくブレていません。
また、地面反力をうまく使えていることも特徴的。バックスイングで左ヒザを前に出し、右ヒザを伸ばしています。体を回しやすくする効果もありますし、足裏の内側で踏ん張れて、力が外に逃げることはありません。自分に地面からの力が返ってくるので、これだけ線が細くても240ヤードを安定して飛ばせるのだと思います。
■久世夏乃香
くせ・かのか/2003年生まれ、大阪府出身。高校卒業後もアマチュア資格でツアーに出場していたが、20歳を機に「自分で稼ぎたい」と考えるようになり、昨年アマチュア資格を返上。ツアー外競技「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」にも昨年から出場しており、通算1勝。今季も2度のトップ3と好調を維持している。
■(解説)天沼知恵子
あまぬま・ちえこ/1975年生まれ、静岡県出身。レギュラーツアー通算6勝。現在は自身の経験を生かして「IMPACT A BODY」を運営。プロテスト合格を目指す選手からアマチュアまで幅広く指導し、「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」の解説も務めている。
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