大手前大出身・神社佐也加は一皮むけた マイネク初優勝の合言葉「自分もバーディを取れるんだよ」
<みちのくコカ・コーラボトリング × OMNIX GOLF プレゼンツ みちのくコカ・コーラレディース 一日競技◇1日◇メイプルカントリークラブ(岩手県)◇6263ヤード・パー72>
マイナビネクストヒロインツアー2年目の神社佐也加(かんじゃ・さやか)が初優勝を飾った。雨が降って肌寒い天候のなか、7バーディ・2ボギーの「67」をマーク。「念願の優勝をすることができて本当に、本当にうれしいです」と喜びを噛みしめた。
前半を3アンダーにまとめ、元JGAナショナルチームメンバーの佐渡山理莉と首位に並んで折り返した。そこからリーダーボードに目をやることは一度もなかった。「“できるだけバーディを取る自分との戦いや”と思ってプレーしていました。周りのことを考えちゃうと、邪念が入って落ちていく傾向にあるので」。ただただ、目の前の一打に没頭した。
後半も3つのバーディ(1ボギー)を奪い、最後まで逃げ切った。「ホールアウトしてどの位置かな? と結果を見たら1位だったのでよかった~。きょうはパターに救われました」。前日のプロアマで「あまり(ラインが)切れない」と感じたことで、「思ったより少し薄めに読んだ」ことがバーディ量産につながった。
2002年3月12日生まれの23歳、京都府出身。片道1時間半をかけて通った奈良育英高で腕を磨き、地元を離れて大手前大に進学した。卒業した昨年から、アマ資格を外してマイネクに参戦。「ネクストヒロインに出ているひとたちは本当にうまい。比べものにならないくらいレベルが高いので、刺激をもらえています」と経験を積み重ねている。
マイネクで優勝するには、爆発的なロースコアが求められる。これこそが目下の課題だった。「いままでは心のどこかに“そんなにバーディが取れるかな…”っていうのがあった」。今年のプロテストも2次に進み、最終進出が見える位置で最終日を迎えたが、1バーディ・6ボギーの「77」と崩れて敗退。それもバーディ数が足りないことが原因だったと感じている。
「パターが全く入らなかった。周りが入っているのに焦ってしまって自分でスコアを落とす、というもったいないことをしてしまいました。バーディを取ってビックリしない、自分もバーディを取れるんだよ、と思い込めるようにならないとなって思っています」。今大会ではそれを払しょくするような7バーディで、自身初の最多バーディ賞も獲得。「今回の試合で壁が取っ払えたかな」と一皮むけたかもしれない。
テストは惜しくも敗退したが、「来年に向けてすぐ行動しないといけない」と、引きずることなく歩みを進めている。「(マイネクでは)これからも優勝を目指しながら、上位に食い込めるように頑張りたい」。次戦に意気込みつつ、「大好きでめっちゃ飲んでいる」というカナダドライ ジンジャエールで祝杯をあげて余韻に浸る。(文・笠井あかり)
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