“怪物”川岸良兼は大谷翔平を見てイップス克服!? 「一日の行動を野球の時間に合わせている(笑)」
<コマツオープン 事前◇1日◇小松カントリークラブ(石川県)◇6958ヤード・パー72>
川岸良兼が地元・石川県小松市で行われる国内シニアツアー「コマツオープン」(10月2~4日)に主催者推薦で出場する。かつて、パーシモンのドライバーで300ヤード以上飛ばし、“怪物”と呼ばれた川岸。学生時代から頭角を現し、1988年の「日本アマ」など、アマチュアタイトルを総なめにしてきた。プロ入り後はレギュラーツアーで6勝を挙げている。今大会には毎年出場しており、これが9度目。2018年の単独2位が最高成績となる。
開幕に先駆け、9月30日には前年覇者の平塚哲二と水巻善典とともに、コマツがこれまでに製造してきた重機の展示や、超大型油圧ショベルをシミュレーションができる『こまつの杜』を見学。「小松製作所は昔から地元の大きい企業。『こまつの杜』には初めて行きましたけど、巨大な重機とか飾ってあって観る価値があると思います」。その後、同じメンバーで小松市役所を表敬訪問し、イオンモール新小松ではトークセッションを行った。
地元大会をプレーでも盛り上げたいところだが、現在シニアツアーの出場権はなく、これが2週前の「日本シニアオープン」に続いて2試合目。「一生懸命やるけど、あまり試合も出てないし…」と言いながら試合がないメリットも感じている。「アドレスするとじわじわ“さぶいぼ”が立ってくる」というアプローチイップスの症状が、「試合がずっと続くと直らないけど、試合に出てないから気楽」と、良くなってきている。
アプローチで意識しているのは、しっかり左に乗って体の回転で打つこと。「怖くなると右に体重が残って、小手先ですくうアプローチになっていったから、ダフリかトップしか出ない。アプローチでもボールの先のターフを取っていかないと」と、自宅のじゅうたんの上で動きを確かめている。そのとき、「大谷翔平を観ながら練習しているから気持ちが前向きになっている」という。
「一日の行動を大谷翔平の野球の時間に合わせている(笑)。いつも変わらない力の入ってないスッとした(バッティングの)構え、良くない? ただ大谷翔平が構えているのを見ているだけで、『スクワットしよう』ってなる(笑)。世の中に力を与えているし、俺ももらっている」
開幕前日の練習ラウンド後、ワイルドカードシリーズの初戦で、大谷が2本塁打を放って試合に勝ったことを伝えると、「2本打ったの! すごくない? 意味がわからない」と58歳は興奮して喜ぶ。そして、今大会への意気込みを聞くと「楽しく、楽しく。思い切っていくよ。なにも怖いものがないし。OBいっぱいあるけど、別に命を取られるわけでもないし」と笑顔が返ってきた。楽しそうにプレーする大谷の姿を思い浮かべながら、豪快なドライバーショットで地元大会を盛り上げにいく。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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