青木香奈子は予選落ちでリランキング突破ならず 下部ツアーへ「学んだことを整理したい」
<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 2日目◇27日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6590ヤード・パー72>
シード選手を除く選手の出場優先順位を、メルセデス・ランキングポイントに基づいて並び替えるリランキング制度。今大会終了後に「第2回リランキング」が実施され、シーズン終盤戦の出場優先順位が確定する。
終盤戦にフル参戦できる目安はおおよそ30〜35位以内とされ、シード権を持たない選手にとっては重要な一戦。リランキング50位(55.86pt)からの逆転を狙ったルーキー・青木香奈子は、カットラインに1打及ばず、2日目で姿を消すこととなった。
「風が本当に難しくて」と翻ろうされた一日に。前半は3オーバー。後半でもボギーやダブルボギーがあった一方で、3つのバーディも奪った。最終18番でのバーディで予選通過への望みをつなぎ、「あしたできればラッキーかな」。ラウンド後には明るく話していたが、惜しくも決勝進出ラインには届かなかった。
それでも、表情に暗さはなかった。練習日には「最後かもしれないので、次につながるように楽しく、緊張感のあるゴルフができれば」と話しており、結果を受け止める覚悟はできていた。
今後は下部ステップ・アップ・ツアーが主戦場となる。賞金ランキング上位2名に入れば、来季レギュラーツアー前半戦の出場権が与えられるが、青木の現在のランキングは21位(470万5000円)。すでに同ツアーで1勝を挙げているものの、2位との差は約633万円と決して少なくない。
ただし、3位~10位に入れば来季の出場優先順位を決めるQTファイナルステージへの出場権が得られる。「気持ちを切り替えて、レギュラーで戦って学んだことを整理していければ」と、前を向いた。
また、リランキング45位で今大会を迎えた小野祐夢も予選落ちを喫した。リランキングは「あまり意識せずに臨んだ」今大会では、トータル14オーバーと苦戦した。
「第1回の方が緊張感があった」と振り返るように、試合数の多い中盤戦出場をかけた争いの方がプレッシャーだったようだ。今後は下部ツアーを主戦場とし、「少しでも上に行けるように」と再出発を誓った。
一方で、崖っぷちからリランキング突破への望みをつないだ選手もいる。リランキング52位(47.40pt)のルーキー・神谷桃歌だ。今大会は主催者推薦で出場し、今季レギュラーツアー7試合目となる。
首位と5打差のトータル1オーバー・28位タイで決勝進出。ボーダーのリランキング35位以内に入るには、最低でも単独3位以上(90pt獲得)が必要となる。しかし、2日目終了時点で首位に6人が並ぶ大混戦となり、上位陣も伸び悩んだことを考えれば、最終日の“大まくり”も不可能ではない。
「パープレーで回ってこられれば良かったんですが」と悔やむのは、15番パー3でトリプルボギーを叩いた場面だ。それでも「難しいかもしれませんが、まだあと一日ある。リランキング突破を目指したい」と前を向いた。
悔しさや期待など、さまざまな感情が交差した大会2日目。後半戦の“職場確保”を懸けた戦いは、泣いても笑ってもあと一日で終わる。(文・齊藤啓介)
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