永久シードまであと1勝 申ジエは日本一決定戦に抜かりなし「よく準備してきた」
<ソニー 日本女子プロ選手権 事前情報◇10日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6840ヤード・パー72>
メジャー今季初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」を制し、通算30勝の永久シードまであと1勝。申ジエ(韓国)にとって、この女子プロゴルファー日本一決定戦でその快挙を達成するという青写真も、もちろん頭にあるはずだ。
サロンパスカップでは藤田さいきとのプレーオフを制した。その後は、少しだけアップダウンのある結果となっている。「いい優勝、いい勝負のあと、逆に“あと1勝”って感じがして、自分の中でも余裕がなかった。少しずつ、自分のペースに戻る感じがある。今週は自分のプレーがしたいですね」。先週はお休みし、今大会に向けてトレーニングも練習も積んだ。「よく準備してきた」と自負する。
ただ、練習ラウンドで大洗ゴルフ倶楽部を初めて回ると、「とても難しくて準備が足りないなと思いました」と笑う。名匠・井上誠一氏が設計し、同氏の代名詞でもある空中ハザードが点在。太平洋に面するシーサイドコースでありながら、松に囲まれる林間コースのような雰囲気もある。
木があることで一方方向の海風がコースを舞うことになる。「インコースは海に近いから、波や風の音が気になります。風のタイミングを合わせるのも大変でした」。フェアウェイの左右には100ミリ以上のラフが構え、落としどころもかなり狭いが、「狭いコースは好きだし、集中力が上がると思う。チャレンジする1週間になると思います」と話す。
今大会は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が主催し、日本女子ツアーを代表するチャンピオンシップ大会。ここに照準を当てて準備してきたのはジエだけではない。「(見て)分かるくらいに他のみんなもいろいろ準備をしてきたと思う。いまの日本女子プロツアーを見せる試合になるので、自分もその雰囲気に似合うようなプレーがしたいです。私だけじゃなくて、みんながどうゴルフを見せるか、私も見たいですね」。
心技体が整った、37歳のベテラン。虎視眈々と快挙に近づいていく。(文・笠井あかり)
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