レジェンドから助言も 13歳・須藤弥勒がツアーデビュー「『85』打たなければいいな」
<ニトリレディス 事前情報◇21日◇桂ゴルフ倶楽部(北海道)◇6651ヤード・パー72>
幼いころから注目を集めてきた須藤弥勒(すとう・みろく)が今大会でツアーデビューを迎える。今月6日に13歳の誕生日を迎え、JLPGAの年齢規定をクリアした。2017~18年に世界ジュニア(6歳以下女子の部)を連覇するなど、海外では華々しい実績を持つ天才少女が、日本国内でベールを脱ぐ。
須藤は海外のジュニアタイトル獲得を優先し、国内のジュニア大会にはほとんど出場してこなかった。最近2年は「特に理由はないんですけど、連続で毎年、予選など多くの試合に出ていたので、一回休んだらという感じで」と海外でも試合には出ていなかった。
久々の試合がレギュラーツアーデビュー戦とあって、どこまでやれるのかは未知数。本人も「この大会を諦めているわけではないんですけど、今週は試合勘を戻すというのもありますし、(来週の)『ゴルフ5レディス』が本番だと思っているので、今週だけで評価しないでほしいと思います」と話した。
今大会の会場・桂GCには先月も練習ラウンドに訪れており、今週に入っての練習ラウンドを合わせて「10回ぐらい回りました」。昨年末から自宅車庫を改造した室内練習場で、打ち込み、大きく飛距離が伸びたとはいえ、6651ヤード、パー72は13歳には厳しいセッティング。558ヤードの7番パー5をはじめ、距離的にパーオンできないホールも複数ある。
「あすからは雨予報なので、キャリーで止まってしまいますし、グリーンも雨が降ったからって重くならないので、『85』打たなければいいなという気持ちでやりたいと思います」。自分にプレッシャーをかけずに、できる限りリラックスして臨む構えだ。
今週月曜日はレジェンド・不動裕理と練習ラウンドを行った。「アドバイスをたくさんいただきました。『どういう選手が怖いですか?』と聞いたら『怖いと思った時点で負けてるんだよ』って言われて、やっぱりすごいなと思いました」。飛距離が近かったため、コースマネジメントも手本になったという。参考までに今季の不動の平均飛距離は227.96ヤード。試合数が少ないため、ランキングには入っていないが、ツアー82位に相当する。
「見てほしいのは他の選手との飛距離の差。20~30ヤード、時には40~50ヤード置いていかれるので、そこからどれだけカバーできるか見てほしいです」。まだ中学1年生の須藤にとって、今大会はこれから長く続くキャリアの第一歩でしかないが、大きな注目を浴びるのも確か。結果にかかわらず、才能の片りんを見せたいところだ。(文・田中宏治)
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