アイスホッケー“経験者”の吉田優利もビックリ「叩くんだ!」 カナダ大会の粋な盛り上げ方【カメラマン南しずかの米ツアー小話】
畑岡奈紗、古江彩佳、渋野日向子らに加え、2025年は過去最多となる日本勢13人が出場する米国女子ツアー。その動向にも注目だが、試合以外や海外勢のこぼれ話まで伝えるのはなかなか難しい部分も…。そこでツアーを長年取材しているカメラマン・南しずか氏が気になるネタをピックアップ。これを見れば“米女子ツアー通”になれるかも!?
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『ザ・リンク』とは、カナダで行われる米男女ツアーの名物ホールである。「WMフェニックス・オープン」の名物16番ホールのように、短めのパー3で観客が盛り上がってくれたらいいな、というアイデアにより、2017年の米男子ツアー「カナディアン・オープン」で初めて設けられた。
米女子ツアーでは22年の「CPKC女子オープン」から導入。同大会はカナダの女子ナショナルオープンで、毎年、米男女ツアーともに試合会場が変わるため、固定のホールではない。
そんな名物ホールの特徴は、カナダの国技であるアイスホッケーを模してあること。例えば、ティマーカーはゴーリー(アイスホッケーのゴールキーパー)のミニヘルメット、同ホールのボランティアはNHLのレフェリーをマネた白黒の縦シマのシャツと黒のパンツを着用する。
観客席の名称は“ペナルティボックス”など。そして観客は、ティイングエリアへの入場時や良いティーショットを放った時に、ティを取り囲むボードをバンバン叩いて選手を応援する。
「“叩くんだ!”って感じで新鮮でした」。大会初出場だった昨年、吉田優利はちょっと驚いていた。アイスホッケー好きの吉田は、横浜市を拠点とするプロアイスホッケーチーム『横浜GRITS』の試合で、フェイスオフやシュートチャレンジを体験したこともある。
「日本だと(観客の応援は)拍手だし、選手はスティックで氷を叩いたりするんで。用具も作っていただいたので、一式持っています」という。
開催地カナダを筆頭に、アイスホッケーが好きな選手は他にもいる。ティショットを打って第2打地点へ歩く間、推しのチームのユニフォームを着て観客を盛り上げることもアリだ。地域密着型のステキな試みである。(取材・文/南しずか)
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