「京都のお寺でヌードに......」セクシー女優・吉高寧々がタブーを超えるアートに挑戦!
セクシー女優の吉高寧々が京都の海宝寺で10月25日(土)から、カメラマン・笠井爾示との写真展『#寧々密会』を開催する。
海宝寺は豊臣秀吉や伊達政宗の時代から続く由緒ある寺院であり、セクシー女優の写真展が行われるのは異例中の異例。しかも、お寺の境内でのヌード撮影まで敢行したというから驚きだ。
なぜ、この写真展が実現できたのか。開催に向けたクラウドファンディングも実施中の吉高に話を聞いた。
■目標は京都の駅に巨大広告掲載――京都の『#寧々密会』は寧々さんにとって2度目の写真展ですね。
吉高 去年は代官山でさせてもらったんですけど、自分が想像していた以上の反響をもらいました。おかげで第2弾、それも京都っていうまったく違う環境でやらせてもらうことになって。しかも、お寺でセクシー女優がっていうのは、過去になかったでしょうから、本当にありがたい機会をいただいたなって思っています。
――開催に向けてクラウドファンディングも実施中です。すでにスタート目標金額である300万円を超え、すでに600万円以上が集まってますから、成功と言えるのでは?
吉高 それでも最終目標は800万円なので、まだ達成できるかどうかはわからないんです。
――800万円を達成すると、京都の駅に支援者の名前を記載した大規模広告を掲載するんですよね。
吉高 そうなんです。実現できたらいいなって。
――京都の駅にセクシー女優の広告掲載も、まさに実現できたら快挙です。写真展の内容自体は、前回とは違ったものに?
吉高 もちろん。お寺での撮り下ろしもやりました。お寺でヌード撮影なんて、なかなかないでしょうから、ほんまにここでしか見られない写真展になっていると思います。
今回の展示のビジュアルにも使われている写真。撮影/笠井爾示
――あ、ヌードの撮影も。
吉高 お庭で脱いだりしました(笑)。ほんま、貴重な経験でしたね。
――カメラマンは笠井爾示さん。前回と同じタッグです。
吉高 もともとは写真展ありきではなく、笠井さんと2年半くらいかな、ずっと撮影していたものがきっかけになっています。
――『#寧々密会』はSNSに投稿していた笠井さんと寧々さんの写真シリーズから始まっているんですよね。そもそも『密会』をやり始めた理由は?
吉高 私が笠井さんの写真をすごく好きやったんです。今は引退されたんですけど、事務所の先輩だった葵つかささんが、よく笠井さんに撮ってもらっていて、その写真集を自分で買うくらい好きでした。だから、私もこの人に撮ってもらいたいと、事務所の社長に言ってみたことがきっかけですね。
――それが2年半も続くシリーズになったのが驚きで。
吉高 あんまりないですよね。しかも、あの時点では写真集とか写真展にするって目的もなく、ただ撮影していただけでしたから。
――当初は何もゴールなくやり続けていたんですか?
吉高 そうなんです。
――笠井さんも寧々さんも、よくモチベーションが保てましたね。
吉高 私が単純に笠井さんの写真が好きで、そんな笠井さんに撮ってもらえるのがうれしかったというのが大きかったですよね。それに笠井さんの撮影って、本当に素の自分でいられるというか。衣装も自前で、パジャマのときもあったくらいだし(笑)。
――撮影は2人きり?
吉高 そうです。ずっと2人だけで。
撮影/笠井爾示
――タイトル通り、本当に〝密会〟だったんですね。ファンの人たちからの当時の反響は?
吉高 初めてSNSに写真を出したとき、「こんな吉高寧々は今まで見たことがない」という声をたくさんいただいて、それはうれしかったですね。
――それまでの写真とは何が違ったのでしょう?
吉高 多分、撮影スタイルだけじゃなく、私の気持ちとしても本当にふらっと、「少し時間があるから撮っておく?」みたいに自然な感じでやれたっていうのが影響しているかなって。ほんとにリラックスした撮影だったんですよ。あまりにも自然体すぎて、タイトルも「寧々散歩」にしようかって案があったくらい(笑)。
――散歩だと、かなりほのぼのしちゃいますね(笑)。2人きりの撮影中は、どういう話を?
吉高 相談事をよくしていました(笑)。これからの私、大丈夫かな、とか。
――仕事に不安があった?
吉高 そうですね。吉高寧々としての自分にまったく満足できていなくて、でもどうしたらいいのかわからない。そういう悩みを笠井さんに聞いてもらっていました。
――それは意外です。寧々さんはデビュー以来、順調なキャリアだったと思うんですよ。作品がヒットもしていますし。
吉高 でも、自分的には全然ダメだなって。すごい凪(なぎ)というか。
――ああ、キャリアが下がりはしないけど、ドンと上がってもいない。
吉高 デビューからずーっと、こう(フラット)で。突き抜けたものが自分にないと感じていたから、何かやらないと、このままじゃダメだっていう気持ちがずっとありました。
――そういう悩みは、周りの人は知っていた?
吉高 いえ、多分そんなふうには思われていなかったと思います。だから、『密会』をやって、しかも写真集や写真展になると決まったことで、私としては、「これで自分を変えるんだ」と誓ったというか。絶対にいいものにするんだと決めたんです。
――今は悩みが消えた?
吉高 なんか、ちゃんと変われたなって。自分に自信がつきました。前回の写真展は、ほんまに素の自分を見せたんですよ。今まではセクシー女優として、あまり自分をさらけ出さないほうがいいんかなと思っていたけど、素の私をファンの人たちが「めっちゃいい!」と褒めてくれて。
会場ではメッセージも書いたんですけど、それを読んで泣いてくれる人もいて、すごくうれしかったんですよね。私、ようやく人の心に何かを届けることができたんだって。もう自分は自信を持って、吉高寧々をやっていいんだってなりました。
――そのタイミングで女優としての仕事も増えました。それこそ今年の頭には、大河ドラマ『べらぼう』での遊女役の出演も話題になりましたね。
吉高 でも、あんなに反響があるとは思ってなかったんですよ。死体役でセリフもないからって、軽い気持ちで出演したんですけど、いざ放送されたら、「大河でお尻が出た!」と大騒ぎになって。
――遊女の悲惨な現実を描いたシーンだったことも含め、すごくインパクトがありました。
吉高 「あの女優は誰だ?」とネットニュースになりましたもの。しかも放送後、一緒に出演した藤かんなちゃんとインスタライブをやったんですけど、それもネットニュースになりましたからね。「どういうこと?」って戸惑いました。
――ちなみに、ああやって話題になると、AVの出演作が売れたりするものですか?
吉高 そんなに売上は変わっていないと思いますけど、SNSのフォロワーはめっちゃ増えました(笑)。
――じゃあ、遊女役のAV出演のオファーがあったりは?
吉高 それもなかったと思います(笑)。あ、でも〝お尻もの〟のオファーはあったかも。
――〝お尻もの〟ってなんですか(笑)。
吉高 大河ドラマでお尻を出したせいか、お尻が目立つAVの企画をプロデューサーさんが送ってきたんです。「これは、そういうことかな?」みたいな(笑)。
――それは大河の影響でしょうね(笑)。『密会』に話を戻すと、京都開催、しかも海宝寺という由緒あるお寺で、という企画は、どこから始まった?
吉高 海宝寺の住職さんが面白い方なんです。一般向けの文化祭っぽいイベントを開催されていて、そこに去年、同じ事務所の藤かんなちゃんがトークショーで出演したんです。それからのご縁で、何か一緒にできれば、という話になって。
――それで『密会』の京都開催が決まったわけですね。
吉高 私は関西出身で、京都の短大に通っていたんですよ。だから関西に思い入れがあったんです。それにセクシー女優のイベントって東京開催が多いから、関西でもできたらいいなとは思っていて。
――とはいえ、お寺でセクシー女優が写真展というのは異例です。
吉高 だから、やっぱり不安はありましたよ。
撮影/笠井爾示
――開催発表と同時にクラウドファンディングも始まりました。10万円を超える高額リターンも並んでいますが、「あなたの家からインスタライブ」という最高額のリターン(50万円)にも入札者が1人だけいて驚きました。
吉高 それを買ってくれたのは同じ事務所の八蜜凛ちゃんなんです。
――そうだったんですね! てっきり熱烈なファンの人かと。
吉高 実は凛ちゃんが体調不良でイベントを休んだときに、私が代打で出演したことがあったんですよ。それで「その恩返しがしたい」と入札してくれたみたいで。ただ、50万円とは私もびっくりしました。この恩をどうやって返そうって悩んでいます(笑)。
――ほかの高額リターンも続々と入札がありますが、これほどたくさんの応援が集まったことで、開催に向けた不安はなくなった?
吉高 やっぱり、これだけの人に応援してもらっているのに、主役の私がおどおどしていたらあかんなってすごく思いました。もう今は不安を捨てて、「やるぞ!」という気持ちです。
――では、今回の『密会』の写真展としてのテーマは?
吉高 うちの社長が言っていたのは、「歴史に残る写真展にする」です。
――それはでかいテーマですね。
吉高 そうですよね(笑)。私も「歴史に残る写真って、どういうものなんやろ?」と考えました。答えは見つかっていないんですけど、とにかく自分自身が納得ができる写真にしなきゃと思って、自分に対する研究を今まで以上にやって撮影に臨みました。
――自分に対する研究とは?
吉高 表情の作り方とかポージングとか、それこそ自分のベストなスタイルってなんだろうとか、鏡をじっと見ながら徹底的に考えて過ごしました。
――では、ボディメイクもかなりやり込んで?
吉高 はい。お寺での撮影前は、本業の撮影に支障をきたすんじゃないかというくらい、極限までカラダを絞りました。糖分や炭水化物をカットしていたから、低血糖で常にふらふらしていました。
――何を食べていたんですか?
吉高 とりあえず鮭ですね。あとはお豆腐とかブロッコリーとか。
――なぜ鮭だった?
吉高 ここまでカラダを絞ると、ちょっとした脂で胃が重くなっちゃうんですよ。だから、お肉はダメで、魚も鯖とかだと脂が多いから、鮭がちょうど良かったという感じですね。
――その生活はどのくらいの期間?
吉高 4月と6月に撮影があったから、その約3カ月はひたすら自分に向き合う期間でした。
――でも、その期間もAVの撮影はあったわけですよね?
吉高 なんなら、いつもより忙しかったくらいです。撮影やイベントで忙しくて、この期間は心のバランスを保つのがちょっと難しかったですね。
――それは大変でした......。仕事がないときは?
吉高 何もしてないです。私は集中すると内にこもっちゃうタイプなので、その期間は映画もYouTubeも観られなかったんです。食事と自分のカラダのことだけを考えて過ごして、ほんま、修行僧やったなって思います。
――それだけの思いで作り上げた写真展なんですね。
吉高 やっぱり、歴史を作らないといけないですからね(笑)。でも、今回は自分からまったく逃げずにやりきったと、堂々と言えるくらい努力しました。
カメラマンが笠井さんで、場所が海宝寺さんという由緒あるお寺さんで、モデルが私っていう、その3つが合わさって最強の内容になったと思うから、ほんまに今回の写真展は来てほしい。初めて自分から自信を持って、「ぜひ観てください!」と言えます。皆さんが知っている吉高寧々とは、全然違う姿を見せますよ。
●吉高寧々
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』、フジテレビ『世にも奇妙な物語」などに出演。現役セクシー女優として史上初めての出演で話題に。【AV OPEN 2017】のグランプリを含む3冠を獲得。【FANZAアワード】では新人賞(2018)、優秀女優賞&週刊プレイボーイ賞(2019)を受賞。
●笠井爾示
日本写真協会賞 作家賞(2023)受賞。前衛芸術の世界に置ける舞踏家・振付師として名高い笠井叡を父に持ち、10代の頃はドイツのルドルフ・シュタイナー学校で学び、多摩美術大学時代は建築・環境デザインを専攻。コマーシャル・ミュージック・ヌード・ポートレートの第一線で活躍を続ける写真家。
■「京都・海宝寺『#寧々密会』<京都編>」は2025年10月25日(金)~11月9日(日)まで開催予定。
■開催に向けたクラウドファンディングは9月15日(月)まで実施中!「【CAMPFIRE】前代未聞!【吉高寧々が挑む】歴史的な寺院で禁断の写真展『#寧々密会』を開催!」
取材・文/小山田裕哉 撮影/山口康仁
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