SUPER EIGHT・横山裕、苦境を乗り越えた半生と家族への思いを胸にチャリティーマラソンへ

日本テレビ系「24時間テレビ」の名物企画・チャリティーマラソンを走るのは、SUPER EIGHTの横山裕(44)。大阪生まれの横山は、幼少期に両親が離婚し、母の再婚を経て“横山”の姓を名乗るようになった。年の離れた弟二人の兄として、複雑な家庭環境の中で育ったことは広く知られている。
芸能界入りのきっかけは、母が送った一通の履歴書だった。1996年12月25日、ジャニーズ事務所のオーディションに合格。関西ジャニーズJr.として活動を開始し、のちの関ジャニ∞(現SUPER EIGHT)の中心メンバーへと成長していく。
しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。中学卒業後、横山は高校進学ではなく建設会社への就職を選択。家計を支えるため、現場で働きながら芸能活動を続けた。仕事終わりに作業着姿のままテレビ局へ駆け込むこともあり、先輩から「夢を売る仕事なのだから身なりに気をつけろ」と注意を受けたというエピソードは、彼の誠実な人柄とひたむきさを象徴している。
2010年には、最愛の母が虚血性心疾患で急逝。突然の別れは弟たちにも深い傷を残し、次男は一時的に記憶を失うほどのショックを受けたという。兄として横山は懸命に弟を支え続け、2016年に行われた弟の結婚式では、サプライズでトランペット演奏を披露。涙ながらに「家族になろうよ」を奏で、参列者の心を打った。
現場での努力と家族への献身、そして芸能活動への挑戦。そのすべてを糧にしてきた横山裕が、今回「24時間テレビ」のマラソンランナーとして選ばれたことは象徴的だ。自らの半生を通して「苦境の中でも夢をあきらめず、支えてくれる人と共に前を向く大切さ」を伝える姿勢が、企画の趣旨と重なる。
走る理由を問われれば、横山は「家族のため、同じように悩む人たちにあきらめない姿を見せたい」と答えるだろう。母の後押しで踏み出した芸能界への第一歩、弟たちと支え合いながら生きてきた日々、そのすべてを背負って挑む今回のチャリティーマラソン。タスキをつなぐその姿は、単なる体力勝負を超えて、多くの人に希望を届けるランとなりそうだ。
記事提供元:デイリーニュースオンライン
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