山田杏奈　優しいまなざしや陰りを帯びた横顔　光と闇の二面性を体現　「恋に至る病」場面写真

　2025年10月24日より劇場公開される、斜線堂有紀による同名小説を廣木隆一監督が実写映画化した「恋に至る病」から、山田杏奈演じる寄河景の清廉さと危うさの二面性を切り取った場面写真が公開された。

　普段の景は誰とでも明るく接する学校のヒロイン的存在で、転校してきた宮嶺（長尾謙杜）とは正反対の性格。だからこそ自身にはない魅力を宮嶺に感じ、「どんな私でも守ってくれる？」という約束を交わして恋が始まる。いちずに関係を育んでいた2人だが、同級生の不審死をきっかけに、宮嶺の心に“景が殺人犯かもしれない”という疑念が生まれる。

　教室で宮嶺に対して優しいまなざしを向ける景のカットと、打って変わって印象ががらりと変わる陰りを帯びた横顔からは、内面を簡単に明かさない景の純粋な恋心と疑念への余白が表情に現れている。教室から離れた場所でクラスメイトとふたりきりの空間でじっと手を見つめる景の姿には、淡々とした冷静さと、支配するような不穏な雰囲気が漂う。宮嶺を見据える1枚では、景に疑念とわずかな恐怖を抱く宮嶺に対して、「好きだからこそ信じてほしい」と言わんばかりの景の凛とした強さがまなざしから感じられ、瞳の奥に悲しみが見え隠れする表情からは宮嶺への純粋な恋心も込められている。

　真っすぐな視線と、どこか触れるのが怖くなるような透明さを持つ景というキャラクターは、山田自身がこれまで積み上げてきた“静かな強さ”を軸にしながらも、これまで以上に複雑な感情が必要とされる。廣木隆一監督は、「不安定さと強さを併せ持つ景という役を、自然に演じている。本当に今の映画界が求める役者さんだと思います」とコメントを寄せている。

　「恋に至る病」は、内気な男子高校生・宮嶺とクラスの人気者・景のふたりによる不器用でいちずな初恋を軸に、同級生の不審死や恋人への恐ろしい疑惑が入り混じる物語の作品。斜線堂有紀による原作は、2020年3月末に発売するや、TikTokの書籍系アカウントから爆発的に火がつき、SNSを中心に大きな反響を巻き起こした。長尾謙杜と山田杏奈がダブル主演し、「月の満ち欠け」で第46回日本アカデミー賞の優秀監督賞を受賞した廣木隆一監督がメガホンをとった。

【作品情報】
恋に至る病
2025年10月24日（金）全国公開
配給：アスミック・エース
©2025『恋に至る病』製作委員会