メーサーロシュ・マールタの特集第2弾が決定。「日記」三部作など全7本を上映
ハンガリーの名匠メーサーロシュ・マールタの特集第2弾が決定。デビュー作から代表連作まで、レストアした7作品(すべて日本劇場未公開)が11月14日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルと予告編が到着した。
第1弾特集では、女性監督として初めてベルリン国際映画祭の最高賞を受賞した「アダプション/ある母と娘の記録」(1975)をはじめとする全5作が上映された。今回の第2弾では、孤児として育った女性が両親を追い求める姿を追ったデビュー作「エルジ」(1968)、《家》に囚われた女性の苦しみを見つめたシスターフッド的作品「月が沈むとき」(1968)、階級の違いが男女の結び付きを阻む「リダンス」(1973)、血の繋がらない男と少女の親密さをアンナ・カリーナ出演で描く「ジャスト・ライク・アット・ホーム」(1978)、そして冷戦下の恐怖政治を生き抜いたメーサーロシュ自身の記憶が刻まれた「日記」三部作(=「日記 子供たちへ」(1980-83/カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞)、「日記 愛する人たちへ」(1987/ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞)、「日記 父と母へ」(1990))がラインナップに名を連ねる。
青春、家族、恋愛、冷戦をめぐる物語に、個人の記憶と戦後ハンガリーの歴史が交錯するメーサーロシュの作品世界に注目したい。

〈メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章〉
配給:東映ビデオ
© National Film Institute Hungary – Film Archive
公式サイト:meszarosmarta-feature.com
記事提供元:キネマ旬報WEB
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