10戦4勝…2年連続で日本勢がメジャー複数回優勝を達成 山下美夢有の言葉に“黄金期”の予感「いい刺激をもらっていました」
<AIG女子オープン 最終日◇3日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>
今回の“全英女子”で、今季の海外女子メジャーは最終戦を迎えた。その大会を制したのは山下美夢有。日本女子ゴルフ界に史上6人目のメジャー女王が誕生した。
日本女子で初めてメジャータイトルを持ち帰ったのは、樋口久子だ。1977年の「全米女子プロ選手権」が、その舞台になった。その後は長らく日本からの優勝者は現れなかったが、その重い扉をこじ開けたのが2019年に「AIG女子オープン」(全英女子)で勝った渋野日向子だった。この時、“42年ぶりの快挙”という見出しが躍ったのは、記憶に新しい。
そして、それ以降、日本のメジャー女王がコンスタントに誕生している。21年の「全米女子オープン」では笹生優花と畑岡奈紗がプレーオフで争い、笹生が勝利。この時の笹生は日本とフィリピンの二重国籍(現在は日本国籍を取得)で、大会を主催する全米ゴルフ協会(USGA)の記録上はフィリピン選手の優勝になっているが、日本も歓喜に沸いた。
すごいのは、今回の山下の勝利により、2年連続で日本勢がメジャー複数回優勝を達成したこと。昨年は笹生が6月の全米女子オープンで大会2勝目を手にすると、7月の「エビアン選手権」を古江彩佳が制覇。今年は4月の「シェブロン選手権」を西郷真央が制し、そしてこの全英女子で山下が続いた。女子ゴルフのメジャーは年間5試合。実に、この2年間で10戦4勝と日本勢が高確率で優勝している。
日本の強さを発揮しているが、優勝会見の席で山下はこんな想いも明かしていた。「同学年の西郷選手は、今年メジャーで優勝してすごいなと思っていました。いい刺激をもらっていましたし、その中で私自身も優勝することができてとても良かったです」。今季、米国ツアーを主戦場にする日本勢は13人で、それぞれが活躍するなかで、“切磋琢磨”の気持ちも高まってくる。激しい競争力が、日本のさらなる“黄金期”を作りあげることに期待したい。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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