山下美夢有と竹田麗央、“日本の女王”がワンツーで全英決勝へ 山下は圧巻“65”「スコアは気にしていなかった」
<AIG女子オープン 2日目◇1日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>
日本の女王ふたりが、海外メジャーでまるで“一騎打ち”のような優勝争いを繰り広げている。山下美夢有がトータル11アンダーで単独首位、竹田麗央がトータル8アンダーで単独2位。3位はトータル4アンダー。2人が頭ひとつ抜け出した。
日本の女王ふたりが、海外メジャーでまるで“一騎打ち”のような優勝争いを繰り広げている。山下美夢有がトータル11アンダーで単独首位、竹田麗央がトータル8アンダーで単独2位。3位はトータル4アンダー。2人が頭ひとつ抜け出した。
パティ・タバタナキト(タイ)を加え、2人は予選ラウンド同組。1打差3位から出た山下は7バーディ・ボギーなしの「65」をマークし、リーダーボードの最上位に立った。「全体的によかった。ティショットが安定していたので、フェアウェイから打つことができた」と、外したのは1回のみ。1メートルにつけた1番、6メートルを流し込んだ2番と連続バーディ発進を決めると、9番パー5では2オン。さらに3つ伸ばし、きわどいパーパットを決め続けながら迎えた最終18番も、バーディ締め。2桁アンダーに乗った。
「スコアは気にしていなかった。1試合、1試合、上位で戦えるように、と回っている。結果がついてくれたのはよかった」。序盤は穏やかだった風も、終盤にかけて強くなっていった。「番手選びや狙う方向がすごく大事になってくる」というなか、練習で培ったイメージを生かした。
前哨戦では開幕前にショットの不安を口にしながらも、週末にかけて感触を取り戻し、トップ10に入った。時差を関係なく、いつもテレビ電話でスイングを確認してくれるコーチである父も、今週はウェールズに来て、帯同してくれている。「ショットはそんなに悪くない、って言われている。風が強くなるとリズム、テンポが速くなったり、微妙な差がある。同じリズムでいけるように心がけている」と話す。
ホールアウト時には「まだ前半組なのでどうなるか分からない」としたが、この猛チャージについていった人は現れず。竹田に3打、3位以下には7打のリードをつくった。「(父と)改善するところを話しながら調整できれば」と冷静に見据えた。
竹田も、快走する山下についていくように、しっかりと伸ばした。石垣に足がかかるようにアプローチした6番パー5でボギーが先に来たが、9番パー5は4番ユーティリティでの“ベタピン”2オンでイーグルを奪うなど「69」。連日の60台は竹田と山下の2人だけだった。
序盤のティショットは右のラフにかかり気味だった。「そこまで曲がったわけじゃなく、ちょっとズレていたくらい。早めに修正してフェアウェイから打てるようになったらいいと思っていた」と、6番あたりからしっかりと修正。同時に、「寒くてきのうよりは飛んでいない感じ」という飛距離にも、すぐさま対応した。
最終18番ではスライスラインのイーグルパットが「風もあって切れるかなと思ったけれど、ちょっと強めに、左に打ちすぎた」とわずかに外れたが、「最終的にアンダーで回れて、バーディも取れたのでよかった」と一日を淡々と振り返った。
2022年、23年の日本ツアー年間女王である山下と、24年に戴冠した竹田。米ツアー唯一のダブルス戦で“チーム山田”を結成した2人は、予選ラウンドからしのぎを削って伸ばしあい、ワンツーで決勝ラウンドへと向かう。19年の渋野日向子以来となる、全英覇者が生まれるまでのカウントダウンが、始まっているかもしれない。(文・笠井あかり)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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