渋野日向子以来の“シンデレラ誕生”も? 日本ツアー組が全英で旋風、桑木志帆「よろこびを噛みしめながら」
<AIG女子オープン 初日◇31日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>
リーダーボードの上位4位までに日本勢6人の名前が記された第1ラウンドでは、日本ツアーからスポット参戦する選手たちの活躍も目立った。首位と2打差の3アンダー・4位タイで滑り出した桑木志帆も、そのひとりだ。
世界ランクによる出場権が繰り下がったことで“緊急参戦”になったにも関わらず、6つのバーディ(3ボギー)を奪った。最終18番をバーディで締めくくったこともあり、「すごくいいプレーができました」と声も明るい。「ボギーはあったけど、パー5でしっかりバーディを取ることができて(9、13、18番)、そこがスコアメイクにつながりました」。ここも満足するポイントだ。
これが「全米女子オープン」、「KPMG全米女子プロ選手権」に続き、今季3試合目となるメジャーの舞台。全英は初出場ということもあり「風をナメてました。日本ではこんなに吹くことがないので」と苦笑いも浮かべるが、そのなかで奪ったバーディの価値はさらに大きい。「海が見えたり、牛や羊が見えるので、やっぱりイギリスだなと感じた。よろこびを噛みしめながらラウンドしました」と、雰囲気も含め堪能している。
“応援団”も目立ったが、その前でプレーできたことも「めっちゃうれしい。心強いです。けっこう前々から(来る)予定はしてくれていたみたいです」と、背中を押された。とはいえ楽しむだけではなく「よろこびはあるけれど、まだ始まったばかり。気を引き締めたい」と、プレーに集中することを第一に考えている。
桑木以外も5アンダーで首位タイの岡山絵里を筆頭に、日本ツアーのメンバーがその力を誇示。神谷そらも1アンダーと、赤字のスタートを切った。「疲れました」と言うものの、顔はニッコリ。「風も体感では今までで一番強かった。必死すぎてあまり覚えていない」というタフなコンディションも乗り切った。
現在、メルセデス・ランキングでトップに立つ佐久間朱莉は4オーバー・111位タイ、今年の「宮里藍 サントリーレディス」を制して権利を得た高橋彩華は5オーバー・125位タイと出遅れたが、佐久間が「まずは体を休めて、修正したい」と話したように、もちろん諦めの気持ちなどない。メジャーでの成績は日本ツアーのランキングにも反映されるため、ここでの活躍は、女王争いにも影響してくる。
6年前の2019年大会では、当時、日本ツアーを主戦場にしていた渋野日向子が優勝し、一躍、その名をとどろかせた。それ以来となる“シンデレラ誕生”にも期待したい。
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