“開かずに閉じる”が飛ばしのローテーション 最長365Yのドラコン女王監修の練習器具が登場!
レギュラーツアーの参戦経験もあり、ドラコン競技で最長365ヤードの記録を持つ女子プロゴルファーの高島早百合。先日、SNSで第2子誕生を報告したばかりだが、今度はアマチュアの飛距離アップの夢を叶える練習器具を生み出した。製品化に向けてクラウドファンディング「CAMPFIRE」で支援を募っている。
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【体力アップと正しいローテーション習得で飛距離アップ】
高島は競技者として培った経験をもとに、アマチュア向けのレッスンを行ったり、自身のYouTube『さゆーちゅーぶ』で独自のスイング理論を展開している。ゴルフ総合メディア『ALBA』が2025年7月に実施している飛距離強化月間「ALBA飛ばしフェス2025」の一環で、飛距離アップの練習器具開発を依頼して実現した。
「飛距離を伸ばすためには、やはりある程度の筋力は必要です」と高島は話す。男子プロが300ヤード、女子プロが250ヤードの飛距離を保つ裏には、しっかりと体と向き合ってトレーニングをしている現実もある。「むやみに筋トレをすればいいというものではなく、体幹やスイングに必要な最低限の筋力」をつけることが大切だという。
また、女子プロより体力があるのに女子プロよりも飛ばないという一般男性は少なくないが、それには理由がある。「フェースのローテーションが正しくできていないから、パワーをロスしてしまっています。正しいフェースローテーションを身に付ければ、ボールもつかまるし、押せるし、確実に飛距離は伸ばせます」と断言する。
【競技&ドラコンで培った理論で「さゆチューブ」開発】
“最低限の体力強化”と“正しいフェースローテーション”の2つが同時に身に付くのが、今回監修した『さゆチューブ』。自身のYouTubeの番組名と見間違えるが、高島オリジナルの“チューブ”に由来している。
高島が手に持っているのが試作品だ。70センチほどの短いアイアン状の黒いクラブで、かなりしなりを感じる。ヘッドのトゥ側に装着したバンドを左足で踏んだり、どこかに引っかけるなど固定して、腰から腰の振り幅で素振りをする。するとトレーニングをしながら正しいローテーションの感覚をつかめるというものだ。
フェースローテーションというと、“開いて閉じる”とイメージする方も少なくないだろう。しかし、「それは違います」ときっぱり否定する。シャフトよりも後ろ側に重心があるヘッドは、クラブの構造上、ダウンスイングでフェースが開く方向に力が働く。そのためフェースを開いて上げると、フェースを戻せずにボールがつかまらなかったり、急激なフェースターンが行われてミート率が下がって真っすぐ飛ばないというのだ。
【飛ばせる正しいフェースローテーションとは?】
「スイング中、シャフト(ヘッド)は右に回転する(開く)ことはありません。シャフトが右回転したり、フェースが開く方向に一度も力がかからないと思ってください。フォロー側はシャフト(ヘッド)が左回転する(閉じる)動きが必要です」。フェースの動きは“開かずに閉じる”が飛ばせる正しいローテーションということになる。
テークバックで手先を使ってクラブを上げる人はフェースが開きやすい。いわゆる手打ちは禁物。「体先行で始動して、フェース面はボールを向いたまま上がるイメージです」。始動のきっかけだけでもスイングは変わるという。
実際に「さゆチューブ」で素振りをすると、チューブにつながれたフェースは手先では引っ張りにくい。体先行のフェースが“開かない”バックスイングの動きを感じられるとともに、「前腕や腹筋あたりにも結構きます」と“最低限”のトレーニングにもなる。
【毎日室内で使える飛ばし養成器具】
またフォロー側では、フェースを閉じる動きでボールをつかまえていきたい。「さゆチューブ」を振ると、チューブにつながれたフェースはフォローで開く動きをする。手元が左腰の高さに上がったときにフェースが背面を向き、トゥ側が立つように前腕を回旋させるのが正しいローテーションだ。
試作品をブンブン振った高島は「これはけっこういいですよ。イメージどおりです」と太鼓判を押す。この飛ばし養成器具は、クラウドファンディング『CAMPFIRE』内のプロジェクトで限定販売のシロモノ。目標額に到達しないと製品化されないため、「ぜひみなさんにも使ってもらいたいです」と支援をお願いする。
本体は70センチ程度と短いので部屋の中でも振れる。加齢で飛距離が落ちたと嘆く人も、まだまだ飛距離を伸ばしたい人も毎日10回でもやれば、昨日の自分を超えられることができるかもしれない。
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