7月にプロ初V “小さな巨人” 平均300y超の森山友貴の助言は「真ん中できれいに回転する」【プロが教える毎日“極・飛ばし術”】
間もなく、夏本番! 夏休みにはゴルフの予定でパンパン…という読者も多いのではないでしょうか? ALBA.Netでは、そんなみなさんを応援するため、7月を『飛ばし月間』に設定。飛距離アップにつながる記事をお届けしていきます。そしてその一環として、第一線で活躍する現役バリバリのツアープロにスイングの注意点、練習法、道具選び…など“飛ばしの極意”を聞いてきました!毎日、読んでいただき、“きのうの自分よりも1ヤードアップ”を目指していきましょう! 今回は今年の国内男子下部ツアーで初優勝を挙げた森山友貴。
◇
森山は神奈川県横浜市出身の24歳。小学生時代には「世界ジュニア」に出場し、中学時代には日本と米国を行き来しながら数々の大会に出場した。その後は米ネバダ州・ラスベガスにある高校に進学。「全米ジュニア」にも出場という経歴を持つ。
オレゴン大で2年間プレーしたのち、ネバダ大ラスベガス校に編入し、2024年5月に卒業した。同年からはPGAツアー・ラテンアメリカとPGAツアー・カナダが統合された「PGAツアー・アメリカズ」に参戦。さらに日本のQTにも挑戦し、ファイナルQTを2位で突破した。将来は米ツアーを主戦場とすることを目標にしているが、今年は日本ツアーに主戦場を移し、7月の下部ツアー「南秋田カントリークラブみちのくチャレンジトーナメント」でプロ初優勝を果たしている。
そんな森山の最大の武器は、165センチと小柄な体から繰り出されるパワフルなスイング。ドライバーの平均飛距離は312.82ヤードと、現在ドライビングディスタンスで4位につける飛ばし屋の一人だ。飛ばすときに意識していることや、コツについて聞いてみると「いくつかありますけど…」と切り出しはじめた。
「絶対に意識していることは、(ホールで)両サイドにペナルティエリアやトラブルエリアがあっても“振り切る”。OBなどを意識しすぎてしまうと、変に合わせにいってしまう。(フェアウェイに)置きにいってしまうと、動きが遅くなったりもする。どんな状況でも振り切ることができれば飛距離につながると思います」。まずは打つときの心構えを説いた。
そしてスイングについては、飛ばすために重心移動を意識しすぎてしまうと起きがちな「スイング中に腰が左右に流れる動き」に注意を持ったほうがいいという。そうならないために「体の中心に軸があることをイメージして、その軸からあまり離れすぎないように、真ん中できれいに回転するように」とアドバイス。この意識をすることで腰が横に動いてしまうスウェー動作の予防につながる。
実は、自身も「いままでは(スウェー動作)があった」と明かす。アドレス時の軸を中心に回転する意識をしたことで、ミート率が上がり、「最近、また飛ぶようになりました」と、課題を克服した。ただ、飛距離を出すためには多少の重心移動を行いボールにパワーを伝えたい。「僕のパワーを生んでいるのは足の動き。重心移動をなくすわけではなくて、軽い“踏み込み打法”はイメージしています」と話した。
森山の言う踏み込み打法とは、バックスイングで「右お尻の後ろ側に体重を乗せる意識」をして、右腰を後ろに引き右足の踵に体重を乗せる。トップからの切り返しでは、逆に「左お尻に乗せるように」して左足に踏み込む。そうすることで「軸を保ったまま回転できて、重心移動を入れて打っていけるから飛びにつながる」。重心移動をしようとして体が横に動いてしまうタイプにはおすすめの意識だ。
ここから先の内容は、森山の飛ばしの秘訣だと思って読んで欲しい。「これは、僕の特徴でもあるので難しいかもしれないけど、バックスイングでタテに上げて、そこからダウンスイングで(腰が)沈むようにして、クラブを下に下ろす。またフォローでタテに振っていくようにして、(パワーを)“爆発”させる。上げて沈んで上げてのような…」。
クラブを高く、深く上げて、切り返しで座るように沈み、再びタテに振っていく。いわゆる、タテ振りで“地面反力系”のスイング。これが、小柄な体型から平均300ヤードを超える飛距離を生み出している。「リスク」がある動きではあるが、パワーを最大限に発揮できる動きの一つ。難易度は少し高いが、ぜひ頭に入れておいて欲しい。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。