最新アイアン39モデルを診断 売れ筋は“ちょいやさしい軟鉄”の『セミアスリートタイプ』!
今年もさまざまなアイアンが発売され、市場をにぎわせている。今回は最新アイアン39本を試打し、その性能をギアに詳しいプロゴルファー・伊丹大介がチェックした。
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モデルによってヘッド形状やロフト角が大きく異なり、性能や難易度に差が出るアイアン。今回は伊丹に試打してもらい、4つのタイプに分類した。
まず、ロフトが立っていて飛距離性能に優れているのが【ビギナータイプ】。『G440』や『JPX925 ホットメタル』などがこれに該当する。特に『G440』は売り上げランキングの上位に入り、スイートエリアの広さとソールの抜けの良さが抜群の人気モデルだ。
次に、【ビギナータイプ】よりも球が上がりやすく、寛容性にも優れているのが【アベレージタイプ】。『ELYTE』『インプレス ドライブスターTYPE/S』『T//WORLD Hx』などが代表例だ。
さらに、ロフトがやや大きくスピン量を確保しながら、ある程度の飛距離も両立しているのが【セミアスリートタイプ】。『スリクソン ZXi5』『P790』『258CBP』など、現在の売り上げランキングでも上位を占めるモデルがこれにあたる。
女子ツアーでもこのタイプは使用者が多い。『スリクソン ZXi5』は、見た目はシャープなアスリートモデルながら、フェースに弾きの強い異素材を採用。反発力が高く、芯も広い。また、佐藤心結は5・6番アイアンに軟鉄の『258CBP』を使用し、シャープな顔立ちながらミスに強いモデルで、長い距離でも方向性を高めている。軟鉄鍛造で飛びとやさしさを兼ね備えたのが【セミアスリートタイプ】と言えるだろう。
そして、スピンコントロールに優れ、操作性も高いのが【アスリートタイプ】。最もロフト角が寝ているのが特徴で、『KING 3D PRINTED TOUR』『241CB』『Mizuno Pro S-3』などが該当する。
伊丹は「自分に合ったモデルを見つけるには、飛距離、寛容性、操作性のバランスをしっかり見極めることが大切」と語る。
「最近は、中空構造のアイアンやフェースに飛び系素材を使ったモデル、内部にタングステンウェイトを配置した異素材複合モデルなどが増えています。見た目はシャープでもミスに強く飛距離が出るモデル、大型ヘッドでやさしく見えるのに操作性が高いモデルなど、外観やカタログスペックだけでは本当の性能を判断しにくいものが多いので注意が必要です」(伊丹)
今回の試打による評価を、ぜひモデル選びの参考にしてみてほしい。
★試打リスト
【ビギナータイプ】
コブラ:KING TEC X
コブラ:DS-ADAPT MAX
ダンロップ:ゼクシオ プライム
つるや:アクセルA40
ピン:G440
プロギア:PRGR03
ミズノ:JPX925 ホットメタル
ミズノ:JPX925 ホットメタル HL
【アベレージタイプ】
キャロウェイ:ELYTE X
キャロウェイ:ELYTE MAX FAST
キャロウェイ:ELYTE
キャロウェイ:APEX Ai300
グローブライド:オノフ ラボスペック RB-247M
ダンロップ:スリクソン ZXi4
テーラーメイド:Qi MAX LITE
本間:T//WORLD Hx
プロギア:PRGR04
マジェスティ:マジェスティロイヤル
ヤマハ:インプレス ドライブスターTYPE/D
ヤマハ:インプレス ドライブスターTYPE/S
【セミアスリートタイプ】
キャロウェイ:APEX Ai200
コブラ:DS-ADAPT
コブラ:KING TEC
ダンロップ:スリクソン ZXi5
テーラーメイド:P790
テーラーメイド:P770
ブリヂストン:258CBP
ブリヂストン:242CB+
フォーティーン:TB-5 FORGED
本間:T//WORLD Vx
本間:T//WORLD Px
ミズノ:GH-251FORGED
ミズノ:JPX925 ホットメタルプロ
【アスリートタイプ】
コブラ:KING 3D PRINTED TOUR
ダンロップ:スリクソン ZXi7
テーラーメイド:P7CB
ブリヂストン:241CB
本間:T//WORLD TOUR V
ミズノ:Mizuno Pro S-3
■試打・解説 伊丹大介
いたみ・だいすけ/1976 年生まれ。2004年プロ入り。スイング理論に精通しクラブに対する造詣も深い。現在は日本ゴルフアカデミーを主宰し、ゴルフの普及に力を入れている。
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