山下美夢有は全英前哨戦で今季6度目のトップ10「上との差が開いているのでまだまだ」
<ISPS HANDA スコットランド女子オープン 最終日◇27日◇ダンドナルド・リンクス(スコットランド)◇6538ヤード・パー72>
海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)の前哨戦で、今季6度目のトップ10入りを決めた山下美夢有は、決して満足はしていなかった。「結果はあまり意識していなかった。徐々に(調子が)上がってきているのはいいと思うけれど、上との差が開いているのでまだまだ」。プロ転向後即優勝を果たしたロティ・ウォード(イングランド)との差は13打。ビッグスコアが出る感触もあっただけに、悔しがった。
最終日は15位からスタート。「天候にも恵まれて雨が思った以上に降らなかった」と曇天で、風と寒さとの戦いになった。アプローチで1メートルに寄せ、続くパットがカップに蹴られた8番で唯一のボギーを喫したが、3つのバーディを奪い「70」でプレー。トータル8アンダー・10位タイで4日間を終えた。
「感触はだいぶいい」というショットは、最終日にパーオン率83%(15/18)を記録した。チャンスにも多くつけていたが、「イメージは良かったけれど、あと一筋で入らないというのがあった」と、バーディパットがなかなか決まらず、パット数は32回。「もうちょっと伸ばしたかった。決まってくれればスコアが出た」というのが本音だ。
初日に「74」と予選通過圏外に出遅れたが、そこから「69」「67」「70」と伸ばし、上位に食い込んだ。開幕前には「アドレスやスイングプレーンがまだ完ぺきではない。調子はあまり良くない」と話していたが、日を追うごとに、手にいい感触を残していった。
来週の全英に向けて、リンクスコースで戦う上で大事になるポイントも再確認した。「風の読みはだいたい良かった。あとは番手選びかなと思います」。グリーンの形状や硬さ、ピンポジション、風などを計算し、どの番手でどのような球筋で狙っていくか。「そのコントロールがあまり合っていなかった」と、これが全英攻略へのカギになる。
ルーキーイヤーもあっという間に折り返し地点を迎え、5つある海外メジャーも全英が最終戦になる。「いい成績を出したいという気持ちもあるけれど、ベストを尽くして、できることをしっかりやって上位で戦えるように頑張りたい」。好成績に満足せず、すぐさま次の大舞台を見据えた。(文・笠井あかり)
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