前半5バーディから後半は「荒れた」 それでも山下美夢有は『67』で急浮上
<ISPS HANDA スコットランド女子オープン 3日目◇26日◇ダンドナルド・リンクス(スコットランド)◇6538ヤード・パー72>
予報に反して、穏やかな天気になったムービングデー。山下美夢有はバーディラッシュで幕を開けた。38位からスタートすると、1番から連続バーディ。5番パー5はラフからの3打目がピンに当たるスーパーショットで、ここから3連続。前半を「31」で折り返した。
「ラッキーなこともあったり、ピンに当たって、それが悪い方向に行かなかったのもツイていた。2~3メートルのバーディパットが入ってくれた」と、大量の“貯金”を作った。10番でも5メートルを決めて流れに乗ったまま後半へ。だが、13番のダブルボギーでブレーキがかかった。
左からの風に流されるような形で、ティショットが右のポットバンカーにつかまった。「左はOKと考えていたけれど、思ったよりも曲がってしまった。あそこは悔やまれますね」。レイアップ後の3打目もガードバンカーに入り、4オン2パットを喫した。
後半は3バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「36」と伸ばせずに「荒れたスコアになってしまった」。それでも、18ホールとしては「67」をマーク。トータル6アンダー・15位タイまで急浮上した。
最終18番では、グリーン左手前から右にかけてクリークが構えるなか、連日2オンに挑戦している。2日目はラフから寄せワンのバーディ。そしてこの日は、「狙っている方向はもうちょっと左だった。風に流されて池かなと思ったけれど、いい位置に落ちてくれてチャンスにつけられた」と成功して、2パットのバーディだった。飛距離の出ない山下にとって、長いクラブで狙うことには難しさがあるが、「攻めないとバーディもなかなか来ない」と仕掛けた。
初日は「74」と出遅れ、2日目は予選通過圏外から「69」と伸ばしたが、ショットの感触はあまりなかった。そしてきょうは、「ショットはスジることが多かった。だいぶ良くなってきた」と手ごたえを得て、最終日への自信ものぞかせる。そして、「コースではミスもあるけれど、ミスは出るもの。そこをいかにリカバリーできるかも大事」とも話す。
テーマに挙げている『淡々とプレーする』ために、心掛けることもある。「迷いがないと淡々とプレーができると思う。こっち(米ツアー)のコースは迷うこともけっこうあるけれど、そのなかでも落ち着いて決めたことをやる」。キャディのJBことジョン・ベネット氏も頼りながら、その場の状況に応じた判断を瞬時にくだしている。
来週の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)に向けても、弾みをつけていきたい。「いい一日にしたい。ひとホールひとホールをどうやって攻めていくか、ということに集中してやっていきたい」と見据えた。(文・笠井あかり)
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