生源寺龍憲が使う地クラブアイアンの特殊な軟鉄素材って何?
身長162cmながら平均飛距離300ヤードを誇る生源寺龍憲。今季すでに2勝を挙げて現在賞金ランキング1位を走る彼の使用アイアンを激写。そのこだわりをレポートする。
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生源寺が使用するのは、5~7Iで藤本技工の『FG 101CB フォージド』、8I~PWで同じく藤本技工の『FG 101MB フォージド』。藤本技工は、国内アイアン製造発祥の地・兵庫県市川町でゴルフクラブを製造する老舗メーカーだ。どちらも軟鉄を使用した鍛造アイアンである。
注目したいのは、素材に一般的軟鉄素材の『S20C』や『S25C』ではなく、『S15CK』を採用している点だ。『S20C』の数字は炭素の含有量を表し、数字が小さいほど軟らかい素材となる。『S15CK』は粘りがあり、かなり軟らかい。軟らかすぎるととボールを打ち続けるうちにロフト角やライ角が変わるというデメリットがあり、扱いが難しい素材でもある。
「アイアンは(打感を軟らかくするために)フェースだけノーメッキにしてもらっています。球がフェースに食いつく感じがあって、打感がすごく柔らかいんです。いい鉄(S15CK)を使っているので打感が全然違いますね。スピンコントロールもしやすく、スピンをかけたり減らしたりもできます」
キャビティバックとマッスルバックをコンボで使っているが、顔の流れは統一されているという。
「顔はヒールが高めの四角い形が好きなんです。三角形っぽい顔よりも、カクカクした顔の方が好みです。フェース面を意識して、ローテーションせずに真っすぐ振れるイメージが湧きやすく、ラインも出しやすいですね」
シャフトは『N.S.PRO モーダス3 システム3 X』を採用。「このシャフトは一番手ズラしで使っています。8番用のシャフトを9番に入れて軟らかくしています。もともとはフレックスSを使っていたのですが、フレックスXだと硬すぎるので、一番手ズラシで仕上げてもらいました」。8番よりも重い9番のヘッドに、8番のシャフトを挿すことで、少し軟らかく感じ、SXのような振り心地になるのだ。
飛距離だけでなく、パーオン率10位という正確なアイアンショットを誇る生源寺。こだわりまくったアイアンを見ると、その高精度の秘密の一端を垣間見た気がした。
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