Slack通知音の聞こえ方に世代ギャップ! 若者「スッコココ」vs年配「ぽぽぽ」、SNSで大論争
ビジネス現場で広く利用されているチャットツールSlack。その通知音をめぐって、思わぬ形で世代間の違いが話題になった。発端はX(旧Twitter)ユーザーのえな鳥(@wani_kawaiinono)さんによる投稿だ。
えな鳥(@wani_kawaiinono)さんはある日、Slackの通知音について話している現場に居合わせたという。その場では、若い世代が「スッコココ」や「シュッコココ」と表現する一方で、年齢が高めの層は「ぽぽぽ」や「コココ」といったまったく異なる聞こえ方を口にしていた。えな鳥さんはこの違いを受けて、「年を取ると最初の“シュッ”が聞こえなくなる説あるな」とユーモラスに分析し、Xに投稿した。

この投稿は一気に拡散され、通知音をめぐる“聞こえ方の違い”に共感の声が殺到した。「自分も“ぽぽぽ”にしか聞こえない」「“ズコココ”って言ってる人もいる」など、多様な意見が飛び交い、Slackユーザーたちの間で“どの音派に属しているか”という軽妙なやりとりが繰り広げられた。
一見ただの雑談に思えるが、この聞こえ方の違いには、科学的な背景がある可能性もある。実は「通知音の世代間ギャップ」は、聴覚の加齢変化と深く関係しているかもしれないのだ。
モスキート音と同じ現象?年齢によって聞こえなくなる高周波成分
人間の聴力は、年齢とともに徐々に変化していく。特に高音域の音は加齢の影響を受けやすく、40代以降では聴こえにくくなる傾向がある。この事実を象徴する存在が「モスキート音」だ。
モスキート音とは、17kHz前後の超高周波音で、10代〜20代前半までの若年層には聞こえるが、30代以降ではほとんどの人が認識できなくなる。実際、コンビニの前などで若者のたまり場対策としてモスキート音が設置されることもあり、れっきとした“年齢による聴力差”の実例だ。
Slackの通知音には明瞭な音の前に、わずかに「シュッ」とした摩擦音のような成分が含まれている。この“シュッ”が聞こえるかどうかが、音の全体印象を左右する。若い人が「スッコココ」と聞こえる理由は、この高周波成分をしっかり認識できているからであり、逆にそれが聴こえにくくなると、「ぽぽぽ」「コココ」と、より丸みを帯びた音の印象に変化する。
つまり、えな鳥(@wani_kawaiinono)さんの言う「“シュッ”が聞こえなくなる説」は、単なる冗談や観察ではなく、加齢性難聴の初期的な現れとも考えられるのである。

感覚の違いが「会話のきっかけ」になる時代
今回の投稿が広く共感を呼んだ背景には、「誰もが使っているツールに潜んでいた違い」への驚きと、それを共有する楽しさがある。Slackというビジネスツールの中に、世代ごとの“聞こえのズレ”があると気づいた瞬間、職場の何気ない通知音がコミュニケーションのタネになる。
えな鳥(@wani_kawaiinono)さんの投稿には、「私は“ピロピロ”派」「“チュンポン”に聞こえてた」など、他にも多彩な“通知音派閥”が集まった。誰もが同じ音を聞いていると思い込んでいた中で、「自分の聞こえ方は少数派だったのか」と気づく体験は、ちょっとした驚きと笑いを生み出す。
こうした感覚のズレを受け入れ合うことは、職場での世代間理解にもつながる。たとえば、新人がSlackの音をまったく違う表現で言っても、「最近の子はおかしい」と切り捨てるのではなく、「自分には聞こえなかった音があるのかも」と捉えることで、相手の感性に歩み寄るきっかけにもなり得る。
今後、通知音やアラート音の設計においても、「高齢者にも聞き取りやすい音設計」が一層重要になってくるだろう。実際、家電製品や防災情報などでは、すでに加齢を想定した周波数設定が行われている。
えな鳥(@wani_kawaiinono)さんの投稿は、そんな“未来のインターフェース設計”を考えるうえでもヒントになる。通知音という日常の些細な音が、世代や感性の違いを示し、そしてそれを笑って話せる材料になる──これこそが、テクノロジーと人間の関係性の面白さなのかもしれない。
Slackの通知音、若い人たちが「スッコココ」「シュッコココ」って言うのに対して年齢高めの方々は「ぽぽぽ」「コココ」って聞こえるとか言う現場に遭遇したので、年を取ると最初の「シュッ」が聞こえなくなる説あるな
— えな鳥 (@wani_kawaiinono) June 11, 2025
※サムネイル画像(Image:JarTee / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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