シャワーと歯磨き…どっちが大事? 西村優菜の好プレーを支える“究極の二択問題”
<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日◇19日◇フィールズランチ・イースト(テキサス州)◇6604ヤード・パー72>
苦しい時間が続く西村優菜が、テキサスで笑顔を見せた。4バーディ・3ボギーの「71」で回り、午後組が回る中ではあるが、1アンダーの上位に位置している。メジャー大会で今季初めてのトップ10スタートの兆しに、充実感をにじませた。
だが、16番、17番で連続ボギーを喫し、終盤に暗雲が立ち込めた。そして18番ではティショットをフェアウェイの最高な位置に運んだものの、2打目がガードバンカーにつかまった。「3連続ボギーが(頭に)よぎってはいた。セカンドが“アレ”だったので、いやー…ってなったけれど、バンカーには自信があったし、いいパッティングはできていた。自分を信じて打つことができた」と2メートルを決めてパーセーブ。赤字を守った。
突如大きく右に飛び出るドライバーショットに悩み、予選カットのある大会では、今季ここまで通過したのは1試合のみ。ポイントランキングは137位に沈んでいる。フィールドギリギリで出場を叶えた今大会は、「エビアンに行きたい」という強い気持ちで乗り込んだ。現在、待機25番手につける「アムンディ・エビアン選手権」(7月10日開幕、フランス・エビアンリゾートGC)の出場権を得るためには、今大会がラストチャンスになる。
気合いをにじませる西村を、キャディはちょっと変わった雑談で支えている。今季からタッグを組むポール・ヘゼルデン氏とは、コースでは「しょうもない話しかしていない(笑)」。ショットを打つとき以外はゴルフとは離れた話をすることで、気持ちを切り替えるようにしている。
「わたしたち2人でいま、二択問題にハマっているんです。きょう出たのは“1週間歯磨きができないか、1週間シャワーが浴びられないか、どっちがいい?”。究極じゃないですか? 天気にもよるって言ったけれど、この天気だったらシャワーは浴びたいので…。歯磨きはくちゅくちゅができるけど…。そんな話をしています(笑)」。こんな究極質問が、西村の気持ちを和らげている。
ドライバーはヘッドを替えたことも手助けしたが、「もう少し自信を持って打てると、もっともっと良くなるんじゃないか」と改善したいところはある。「しっかり耐えながら、頭を使いながら頑張りたい」と、週末を見据えながら、まずは午後スタートの2日目に備える。(文・笠井あかり)
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