世界の片隅で生きる少女に訪れた魔法のような4日間 「バード ここから羽ばたく」公開決定

第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された、イギリスのアンドレア・アーノルド監督作「バード ここから羽ばたく」が、2025年9月5日より劇場公開されることが決まった。
「バード ここから羽ばたく」は、世界の片隅で生きる1人の少女に訪れた魔法のような4日間を描いた青春映画。シングルファーザーの父バグ(バリー・コーガン)と暮らし、やり場のない孤独をつのらせていた少女ベイリー(ニキヤ・アダムズ)は、ある日、服装も振る舞いも奇妙な謎の男“バード”(フランツ・ロゴフスキ)と草原で知り合う。彼のぎこちない振る舞いの中にピュアななにかを感じたベイリーは、「両親を探している」というバードの手伝いをはじめる。
監督と脚本は、「フィッシュ・タンク」「アメリカン・ハニー」などで社会の片隅に生きる人々との姿を描き続けてきたアンドレア・アーノルド。日本では映画祭や限定公開などでしか上映の機会がなかったアンドレア・アーノルド監督作だが、リアリズムと神話的ファンタジーの融合という新境地を開いた本作で、全国公開が実現した。少女ベイリー役には、無名のニキヤ・アダムズを起用。学校演劇の経験しかなかったというニキヤ・アダムズが、思春期のもどかしさやみずみずしさを体現している。
自己中心的なやっかい者だが家族への深い愛情を持つ父親バグ役にはバリー・コーガン、正体不明の男“バード”をドイツのフランツ・ロゴフスキが演じる。撮影はアーノルド監督とは短編時代からタッグを組んでいるロビー・ライアン。本作では、16ミリフィルムのざらついた画質とスマホのデジタル映像を組み合わせ、カラフルで詩的な映像美を作り出している。また、フォンテインズD.C、コールドプレイ、ブラーなどの楽曲が使われているほか、エレクトロ・ミュージックの第一人者ブリアルが初めて映画音楽を担当している。



【作品情報】
バード ここから羽ばたく
2025年9月5日(金) 新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国公開
配給:アルバトロス・フィルム
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記事提供元:映画スクエア
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