約1万4000人のファンが集結したイベントを突撃取材! 大熱狂! ハーレーの祭典「ブルースカイヘブン」の舞台裏
ブルースカイへブンで、世界限定1990台のお宝バイク、ファットボーイグレイゴーストが日本初公開された
今年1月に新代表が就任したハーレーダビッドソンジャパン。5月10、11日に神奈川県横浜市で開催されたイベントが話題を呼んでいる。いったい何が行なわれた? というわけで、現地を取材したモーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏が解説する!
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■男心を刺激する復刻版登場!
日本全国から約1万4000人がブルースカイヘブンに足を運んだという。会場は熱気ムンムン
青木 山下ふ頭(神奈川県横浜市中区)で行なわれたハーレーの祭典「ブルースカイヘブン」、通称〝ブルスカ〟に約1万4000人のファンが大集結!
ブルスカはハーレーダビッドソンジャパンが主催する日本最大級のライダーズイベント。98年から始まり、今年で24回目の開催です。しかも、激レア限定ニューモデルが本邦初公開されました。
――ほお!
青木 ハーレーダビッドソンジャパンの玉木一史社長がステージ上でアンベールすると、ファンは感涙&雄たけびの嵐に! それもそのはずで、映画『ターミネーター2』でアーノルド・シュワルツェネッガーが乗り、爆発的大ヒットを記録したファットボーイの35周年復刻版がご開帳されたからです!
――この話題沸騰のニューモデルについて玉木社長からコメントがあったそうで?
青木 玉木社長はファットボーイの35周年復刻版について、「走る芸術品」とたたえ、「世界に1990台しかございません。日本はその中で234台をいただくことができました」と発表。固有のシリアルナンバーが刻まれ、価格は362万7800円です。
限定のファットボーイグレイゴーストのベースを青木氏が試乗。ド迫力のワイドタイヤを履く
――まさにお宝バイク! もう乗った?
青木 まだ日本でナンバー登録された車両はありませんが、外装だけが限定車と異なる2025年式ファットボーイには即行試乗済みです。
――さすがハーレー専門誌の編集長も務める男!
青木 従来型では1868㏄だった排気量を新型では1923㏄にまで拡大し、最高出力とトルクも爆上がり。アクセルを開けた途端、力強い鬼ダッシュに酔いしれます。
――安全面は?
青木 雨で濡れた路面でも安心・安全に走れるよう新型はライダーモードを搭載しています。スポーツ、ロード、レインを選択でき、状況や気分によって切り替えが可能。
スポーツに設定すればアグレッシブな走りに対応し、レインならスロットル操作への反応が穏やかになって、タイヤがスリップしないような安全機能が発動します。
ハーレー乗りが山下公園通りをパレード。沿道には観客がワンサカ。駆け抜けるハーレーに手を振るなどしていた
――そのほかのイベントも大熱狂だったとか?
青木 元K-1ファイターでハーレー愛好家の魔裟斗を先頭に、200台が交通安全を呼びかけ山下公園通りを走りました。
これはアメリカ本社があるミルウォーキーでも恒例行事となっていて、沿道の人が手を振ってくれるので参加ライダーは、「ハーレーに乗っていて良かった」と感激する。一方、沿道のギャラリーは「いつかはハーレーに!」と憧れを抱くわけです。
全国のバーガーを堪能できる「ハンバーガーフェス」目当てで来場したお客さんの姿も
――来場者にも話を聞いた?
青木 ブルスカに来場したハーレーユーザーは、「子供の頃から憧れていた」「ハーレーに乗りたいからバイクの免許を取った」という声が多かったですね。実は一昨年までは富士スピードウェイでの開催でしたが、横浜で行なわれるようになったことで、家族と電車で来たという人もけっこういました。
――タレントさんもイベントを盛り上げていたとか?
青木 レイザーラモンRG、メイプル超合金の安藤なつ、デンジャラスのノッチらがイベントに参加し、それぞれがプロデュースした限定フードを提供していました。
有名アーティストらによるライブもブチカマされた。観客は昼も夜も終始ノリノリ
――ライブも話題でした。
青木 ブルスカは〝年に1度のライダーの祭典〟として知られていますが、一方でバイク、音楽、アメカジ、どれかひとつでも興味があるなら楽しめる。今回、ミュージックフェスも行なわれ、出演アーティストも超豪華でした。m-flo、横山 剣、マーティ・フリードマンらが盛り上げていました。
――ちなみにハーレーの業績はどんな感じですか?
青木 輸入二輪車シェアトップを走るハーレーダビッドソンですが、JAIA(日本自動車輸入組合)の発表によると、23年度に新規登録台数1万台を割ると、昨年度は7957台にまで落ち込みました。
最大市場であるアメリカでも前年度の販売台数が7%減少の15万1200台となり、売上高は11%縮小の51億8700万ドル(約7884億2400万円)。早急な巻き返しが迫られています。
玉木社長は、「熱烈なファンのいる日本は、世界の中でも稀有な〝ハーレー大国〟であり続けている。正規販売店のスタッフにはブランドに対する熱い思いがあり、これからも共に一緒に走り続けていきましょう」と関係者を鼓舞していました。
ハーレーダビッドソンジャパンの玉木一史社長(左)を直撃した青木氏(右)
撮影/関野 温 写真提供/ハーレーダビッドソンジャパン
記事提供元:週プレNEWS
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