就活でAIを使う時代に突入? ChatGPT活用が進む学生と戸惑う企業
何か調べものをする際、これまでGoogleなどの検索エンジンやYahoo!などのポータルサイトを利用する人が多かっただろう。しかしながら昨今はChatGPT等の生成系AIの活用度が高まってきている。株式会社i-plugは、2026年卒業予定の学生と企業を対象に「ChatGPTあるいはChatGPT等の生成系AIを搭載したサービスの活用に関する調査」を実施。学生は実際どのような場面で活用しているのか、企業はどのような評価をしているのか、調査結果を見てみよう。

就職活動で使用する「エントリーシート・履歴書」に活用する人が7割超

学生と企業をつなげる新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を運営する株式会社i-plugは、2025年5月12日~15日、OfferBoxに登録している2026年卒業予定の学生(以下26卒学生)と企業を対象に「ChatGPTあるいはChatGPT等の生成系AIを搭載したサービスの活用に関する調査」(以下ChatGPT等)を実施(有効回答数563件)。
「今までにChatGPT等を活用したことがある」と回答した26卒学生は、86.9%。ChatGPT等の活用場面については「就職活動」が最多の63.0%。次いで、「大学の授業や課題/研究におけるアイディア出し」が50.5%だった。

就職活動でChatGPT等を活用した学生に「どの場面で活用したか」を尋ねると、「エントリーシートや履歴書の添削」に活用した人が76.3%で最多だった。「面談・面接対策」は48.1%、「自己分析」は46.4%だった。
エントリーシートや履歴書を作る際、「志望動機」「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「自身の長所・短所」といった項目を調べる際にChatGPT等を活用していることも分かった。
履歴書作成にChatGPT等を活用することに、企業側は「どちらともいえない」が46.8%と最多

企業側に「エントリーシートや履歴書の作成時にChatGPT等のサービスを活用すること」について良いと思うかどうかを尋ねると、「どちらともいえない」という回答が46.8%、「まあ良いと思う」が27.9%、「あまり良くないと思う」15.3%、「良くないと思う」6.8%という結果になった。
「良いと思う」と回答した理由として、「誤字を確認するためといった活用であれば、歓迎したい」「生成AIを用いるのも、スキルの一つである」「最新の技術を駆使することは良いことと考えるため」といった声が挙がり、学生の最新技術やツールへの適応力を評価していることが読み取れた。
一方、「良くないと思う」と回答した理由には、「自身の言葉で書いてほしい」「採用でのミスマッチが起こる可能性がある」「学生のありのままの志望動機を知りたいから」といったコメントが寄せられ、学生の本来の考えが伝わりづらくなることを、企業が懸念していることがうかがえる。
人々の生活がますますデジタルシフトしていく中、企業側はこれまで以上にデジタルに関する知識を深め、対応できる体制が求められているのかもしれない。学生側においても、特に就職活動は双方にミスマッチが起きないように、ChatGPT等を上手に活用しながら、自分の言葉や思いを表現するスキルを磨くことも重要になりそうだ。
出典:【株式会社i-plug】
※サムネイル画像(Image:Tada Images / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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