U2がサラエボでライブを行うまで。音楽とヒューマニティの実話「キス・ザ・フューチャー」
「過去を忘れて、未来にキスを、サラエボ万歳!」
民族や宗教を問わず共存していたサラエボの人々を引き裂いたボスニア紛争。その終結後、1997年9月23日にU2が同地で4万5千人を前に行ったライブは、再び人々を一つにする──。
ベン・アフレックとマット・デイモンのプロデュースにより、ライブ実現への軌跡を捉えたドキュメンタリー「キス・ザ・フューチャー」が、9月26日(金)よりキノシネマ新宿ほか全国で順次公開。ポスタービジュアルが到着した。
紛争下で解放を求めるサラエボの若者たちは、夜な夜な地下で行われるパンクロックライブに熱狂していた。彼らにとって、世界的アーティストであり戦争や人権をめぐるメッセージを発信してきたU2は憧れの存在だ。
ある日、アメリカの援助活動家ビル・カーターは、U2をサラエボに招こうと思い立つ。U2は承諾の意志を固めながらも、安全面を考慮して断念。ならばとビルは衛星中継で、戦禍にさらされた同地の様子をU2のZOO TVツアーに届ける。そして戦後しばらくして、約束通りU2はやってきた──。戦争が絶えない世の中で、U2のメッセージは時代を超えて心を震わせる。
「キス・ザ・フューチャー」
監督:ネナド・チチン=サイン
プロデューサー:マット・デイモン、ベン・アフレック、サラ・アンソニー
登場人物:クリスティアン・アマンプール、ボノ、ビル・カーター、アダム・クレイトン、ビル・クリントン、ジ・エッジ
編集:エリック・バートン
撮影:ブラッドリー・ストーンサイファー
音楽:ハワード・バーンスタイン
脚本:ビル・カーター
制作:Fifth Season 配給:ユナイテッドピープル
2023年/ドキュメンタリー/アメリカ・アイルランド/103分
記事提供元:キネマ旬報WEB
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