バーディ締めで“歓喜のジャンプ”「恥ずかし~!(笑)」 ルーキー・都玲華が初トップ10入りでリランキング突破確実
<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 最終日◇11日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>
最終18番ホール。パターで打ったグリーン奥カラーからの4打目がカップに吸い込まれると、ルーキーの都玲華は大きく飛び跳ね、喜びを爆発させた。「気づいたら飛んでました…。恥ずかし~! サングラスもボールも落として。みなさんの顔も見られない」。とはいえ、このプレーは、そんな派手なリアクションに値するものになった。
9位でスタートした最終日は、「チャンスが少ない、耐えるゴルフ」を強いられていた。前半は5番で叩いたボギーのみと、重苦しい雰囲気が続く。13番でようやく取り戻しても、再び16番でボギー。「シビアなパーパットも入れたり、外したり」。そんなフラストレーションも溜まっていただけに、なおさらうれしい一打だった。
このバーディにより、トータル2アンダーの8位に浮上。今季レギュラーツアー4試合目にして、目標に掲げていたプロ入り後初のトップ10入りを果たした。「最初は予選を通るのも必死で、そこが目標。次は(メーン組が出る)アウトスタートをしたいと思い始めて、今がトップ10だった。望むものが高くなっていった中で達成できたのはうれしい」。ここまで予選落ち、63位、15位、そして今回の8位と、尻上がりの活躍を続けてきた。
何より大きいのが、メルセデス・ランキング(MR)で88ptを追加できたこと。今季通算を116.55ptまで一気に伸ばし、リランキング9位まで浮上した。開幕時のQTランキングは53位で、ここまで限定的な試合出場を余儀なくされてきたが、「ニチレイレディス」(6月20~22日)後に行われる第1回リランキング突破は確実。優先出場順位が大幅にアップし、夏場の試合にフル出場が可能だ。リランキング突破も当面の大きな目標だっただけに、「クリアできるのはうれしい」と、笑みもこぼれる。
今回は、黄金期のイ・ボミ(韓国)らのバッグを担いできたベテランキャディ・清水重憲氏と初タッグを結成。コースでマネジメントなど的確なアドバイスを受け、それが「勉強になった」と振り返る。その影響は「(清水氏の愛称)のりさんがいなかったらと思うと…怖い」と言うほど。今後は「空いてるところは全部、担いでください」と“熱烈オファー”を出している。
目標の“上方修正”を続け、それを実現してきた。次は優勝を意識してもおかしくないが、「(最終日同組の)全美貞さんなど先輩のプレーを見ると、経験の差を感じる。私はまだゴルフが荒いし、チャンスも少ない。今週、のりさんから学んだことなどを今後につなげたい」と、今はしっかりと足場を固めることが最優先。天真爛漫な21歳はメジャーで得た自信を胸に、着実に力をつけていくつもりだ。(文・間宮輝憲)
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