「試合に出たら絶対変わるよ」 木下夏帆、再起のきっかけに親友・青木香奈子の存在
「試合に出たら絶対変わるよ」。親友・青木香奈子のひと言が、ゴルフから離れていた木下夏帆の心を動かした。
しばらくゴルフから遠ざかっていた木下が、マイナビ ネクストヒロインツアー(以下マイネク)に復帰した。再始動のきっかけをくれたのは、マイネク出身で昨年の最終プロテストに合格した青木の存在があった。熊本県出身の24歳・木下にとって、青木は中学生の頃からの知り合いで、今では「毎日LINEするくらい仲がいい」親友だ。
青木のプロデビュー戦となった「Vポイント×SMBCレディス」ではキャディを務め、13位タイでのフィニッシュを支えた。「楽しかったのと、刺激をもらいました。私もここでプレーしたいっていう気持ちにさせてくれたのが1番です」。親友のプレーを間近で見た経験は大きく、「アプローチとパターがすごかった。やっぱりプロだなって思いました」と、その技術の高さに驚かされた。
昨年、木下は日本女子プロゴルフ協会の1次プロテストで敗退。その後、宮崎県のフェニックスカントリークラブで研修生として働きながら、ゴルフから少し距離を置く生活を送っていた。「正直、キャディの仕事もしたくないくらいきつかった」と当時を振り返る。しかし、年が明けてから青木に誘われて一緒に練習を始め、次第にゴルフへの思いが強くなった。
「香奈子ちゃんに『試合に出た方がいいよ! 拠点移して一緒にがんばろう!』っておしてくれて」と、試合に出やすい環境を求めて東京への引っ越しも決意。「試合に出たらちょっと変わるかもしれない。東京でもう1回やろうかな。不安もあるけどすごく楽しみです」と語るように、親友の支えに心強さを感じている。
1月半ば、久々にクラブを握った際は「思ったよりはゴルフできたな」と、自身の感覚がそれほど鈍っていなかったことにも安心した。現在は、100ヤード以内のショートゲーム感覚を取り戻すため、アプローチとパターの練習に重点を置いている。
久々のツアー復帰戦となった初日には、「グリーンにやられました。思ったより速いし、転がるし…」と苦笑い。それでも競技に戻ってきた実感は大きく、「やっぱり1回は優勝したいですね。上位に入って、次の試合にもつなげたい。東京で環境も変わるし、今年は“チャレンジの年”ですね」と意気込みを見せた。親友の背中を追い、新天地から再スタートを切る。(文・小池文子)
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